主だった登場人物は一人を除き全員犯罪者。
(ちなみに、その"ただ一人の一般人"を演じるのがほかならぬタランティーノ自身というところが面白い)
犯罪の世界に生き続ける彼らは暴力や犯罪といったものに対して拒絶反応を起こしたりする感覚が既に麻痺しており、大概の場合は表情も変えずに事を済ませようとする。
しかし、誰もが些細でばかげたミスをしてしまい、そこから生まれる三つのブラックなユーモアを、時系列をバラバラにして並べた作品。
彼らのミスからうまれる笑の質は相当ブラックなものなので、クソマジメ一辺倒の方は受け付けないでしょうが、多少なりともシャレのわかる方で、尚且つ映画が好きな方はためしに一度は見てみてください。
肝心のこの商品に関してですが、大概の洋画DVDと違って、日本も含めて数カ国の予告編が収録されているのが特色。
それ以外には特に目立った特典はありませんが、この値段なら、『パルプ・フィクション』が好きな人にとっては決して悪い買い物ではないだろう。
難点を挙げるとすれば、字幕翻訳を担当したのが戸田奈津子さんであることぐらいか。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、ベテランである戸田さんの字幕はそのほとんどが言葉遣いがやたらと古臭く、省略も多くてわかりづらい上に、元の台詞の意図を無視して全てがやたら上品に訳されており、この作品も例外ではない。
スラングに溢れたリアルな会話が魅力のタランティーノ作品の字幕ほど戸田さんにふさわしくない仕事はなく、原語の魅力が若干損なわれてしまう形になったのは残念である。