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25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者の力量が発揮された大変に面白い一冊,
By
レビュー対象商品: パラドックス大全 (単行本)
実を言うと、あまり期待せずに数学方面の関心と著者名だけで買った本である。それだけの本だったが、読んでびっくり、凄く面白いぞ!いやいや、まずは懐疑主義的なネタが豊富なのも面白い。なにせ著者は『大暴露』『大疑惑』『大秘密』の3部作で、カッパーフィールドの「自由の女神消し」や、TMのマントラが16種類しかないことや、とにかくかなりいろいろ暴露してきた経歴の持ち主でもあるから、デバンカーとして一級だということは理解していたが、まさか誤謬の解説や論理学、哲学方面でも、これほど面白い本を書いていたとは驚きである。本当に良書。 単純にパラドックスを羅列し、解説するだけのものではなく、「知識とは何か?」という問題、認識論について現代の哲学者がどういった議論をしているかの紹介などもツボを押さえており、随所には超常現象のビリーバーによくある誤謬への皮肉もふんだん。 懐疑論的おすすめ本としても、ただの読みものとしても、教養のためにも、ひまつぶしのためにも、非常にお勧めできる愉快な一冊である。
17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
逆説の入門書としてお勧めだが注意すべき点も…,
By ぶれぐま (Japan) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パラドックス大全 (単行本)
パラドックスというと、すぐに思い浮かぶのは「アキレスと亀」などで知られるゼノンの逆説や、「全てのクレタ人は嘘つきである」というエウブリデスの論理などである。本書ではそれらの論理学的に有名なものに加え、無限や心、暗号理論、全知であることによる矛盾など、非常に多岐にわたる内容で構成されていて、論理学の説明に終始した本とは違い、気楽に読めてなおかつ興味深い例が満載である。特に解説が詳しいのは、コンピュータで有限時間内に解くことができるか否かなどの議論で一躍有名になったNP完全問題について。迷路課題を例に取り、なぜNP完全問題の一般解を導出するのは難しいのか、そして解決の暁にはどんなことが可能になるのかなどを興味深く語っている。訳も非常に上手く、流れるように読み進められるのも良い。 扱っているテーマや例証など、その内容はどれも面白く、この点ではまったく問題がない。しかし、特に本書後半ではその傾向が顕著なのだが、扱っている問題に対する反証の仕方が、論点がずれているものが多く、これは少々注意する必要がある(例えばトムソンのランプやサールの中国語の部屋に対する反論例)。また、後半の心の理論やゲーム理論(囚人のジレンマ)などは、原著執筆時(1988年)に比べて格段に進歩しているため、今では一応の回答が提示されている部分もあることを付記しておく。
25 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
論理・情報入門,
By しじみがい (奈良県生駒市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パラドックス大全 (単行本)
論理とは何か,情報とは何か,わかるとはどういうことか,有名な逆説を多数あげながら,考えさせ,教えてくれる一冊。逆説とはいうが,さまざまな論理的問題の有名どころ(中国語の部屋,NP完全,オッカムのカミソリ,機能と演繹,カテゴリーとは,矛盾とは,などなど)が次々に取り上げられる。一つ一つが身近で具体的なので,計算機科学や情報論,論理学をかじってみたが,わけわからんので挫折した,そんな読者には,そういうことだったのか,と問題の芯がつかめるだろう。 どこから読んでもエキサイティング。(特に科学における)認識論の入門書としてもお勧め。ただしコンピュータの原理についての初歩的な理解を前提としているところはあった。
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