このCDのPLAYボタンを一度押したら、凄い数の音が怒涛のごとく頭の中に入り込んでくる。
その音たちが光を生み、風を起こし雨を降らせ、闇を作り夢を見させ、聴く者を瞬時にして違う場所や時空までをも超えさせる!
今敏(こんさとし)監督の映画音楽を平沢進(ひらさわすすむ)氏が担当するのは、
アニメ映画『千年女優』、TVアニメ『妄想代理人』に続き3作品目。
上の2作品共に平沢氏が作り出す曲が相乗効果を果たし、作品の雰囲気や世界観を大いに盛り上げていたと思いますが
今回は(映画は未見なのですが)それ以上の効果が期待できる、
単なるサウンドトラックの枠に収まりきらない聴き応えのあるダイナミックなアルバムになっています。
そして聴いたら間違いなく映画を観たくなる1枚。
残念ながら劇中の平沢氏が手がけた音楽を完全収録とはなっていないようなので、この★の数です。
映画のサントラというと、やはり映画の添え物的な音楽が多く、また遠慮気味のサウンドが多いのだが、
このアルバムにはそんな事を全く気にしていないような「やりたい音楽を作ったもんね」感いっぱいの独特な曲が多い。
コンピューターで作られたデジタル音が多用された曲は下手すると無機質な冷たい音楽になりがちだけど、
この人の生み出す音楽は不思議と暖かくて安らぐ。そしてなんだか懐かしい。
そしてヴォーカル曲2曲(平沢ソロアルバム「白虎野」から映画用にリアレンジして収録)がまた不思議。
平沢氏の幾重にも重ねられたヴォーカルは揺らいでいて歌詞がイマイチ聴き取り辛いのだが、
聴いているうちに、その中の1フレーズが突然に聴こえて理解できたりする。
聴くたびにそのフレーズの箇所も違うのだけど、これは計算か!?計算なんだろうなぁ〜。
この曲たちが、映画ではどういう絵に乗って流れてくるか凄く楽しみです。
ぜひ、大音量で聴いて下さい。