聞いたことはあったが,あまり実態が分からなかったので購入してみました。
学力観なるものが揺らぎ,いろいろな部分で試行錯誤が繰り返されている現状で,
とても勉強になりました。
考え方→理論→事例解説(これが細かくて良い)→実践事例となっています。
実際に私もやってみましたが,なかなかおもしろく,子どもの意外な一面を見る
ことができたり,表現することの大切さを改めて考えさせられました。
ただ,問題づくりや評価の部分に不確定な要素が多分にあり,ほんの些細な思
いこみや教科の本質をとらえきれていないと,結果ががらりと変わってしまう可
能性もある。
また,その特性からか,算数の事例しかなく,応用が利きづらいような気がする。
まだまだ課題はあるが,子どもを多様な側面から見ることのできる,大いなる可能
性のある分野だと感じた。
このような評価方法は海外では当たり前とあるが,授業研究や教材解釈,系統性
等の配慮は日本が優れている。今や「授業研究」は欧米でもそのままの用語で使わ
れている現状を見てみると,本当に定着しているのか疑わしい。
また,そのような技法は定着していたとしても,その質の部分ではいかがなもの
だろうかと思わざるを得ない。中途半端な導入こそが一番危惧されるべきであると
考える。
追伸
このレビューを書いてから,いろいろな教科で試している。
体育でも試してみたが,意外とおもしろい結果が出てきている。
ある状況を作って,次にどう動くと良いのかなどを問うてみると,意外と子ども
の実態が分かって,評価を助ける一端になっている。
特に体育などは動きだけが評価されやすいが,思考・判断そしてそれを表現する
力を見る上でも,試みとしては大切だと感じている。
同僚と問題作りと評価について常に検証しないと個人の独断に陥りやすいことも
上記に述べたとおりである。