本書は、世界の人事・人材開発担当者のためのテキストとなっている
”Performance Consulting”(1995年)の初版です。
著者は「人材開発部門は、事業目標の達成や業績改善を支援するために『パフォーマンス・コンサルティング』
を実践しよう」と主張しています。本書では、パフォーマンス・コンサルティング実践の各論とすぐに使える多
数のツールやモデルを解説しています。
パフォーマンス・コンサルティングのアプローチでは、たとえば、「研修を行いたい」という声に対し、「は
い、営業スキル研修ですね。人数は何人ですか?このプログラムではいかがですか?」と即座に対応してはいけ
ないとされています。
まずはその背景にある「事業のあるべき姿」と「営業担当者が目標達成する上でカギとなる行動(パフォーマ
ンスのあるべき姿)」を明らかにして、本当のニーズを把握することからスタートします。次に、「事業の現状」
と「営業担当者の現状の行動」を明らかにして、あるべき姿に対する現状のギャップを見つけます。さらに、こ
のギャップの原因(上司のコーチング不足、不適切なインセンティブ、従業員の知識・スキル不足など)を特定
します。そして、それぞれの原因にあった解決策をつくり、対応するのです。研修はひとつの解決策にすぎず、
従業員の知識・スキル不足に対応するためのものです。その他の原因に関しては、他の解決策が必要になります。
本書はこうしたプロセスを通じて、人材開発部門が事業目標の達成や業績改善を支援する方法を提供しています。
なお、本書のモデルが進化し、文章が大幅に刷新された第二版は、2010年8月に『パフォーマンス・コンサルティングII』
として出版しております。基本的な概念は第二版と共通しており、第二版のほうがわかりやすくなっていますが、
「パフォーマンス・コンサルタントの役割の一部(第1部)」「人材開発部門からパフォーマンス改善部門へ移行するためのヒント(第4部)」
は本書の方が詳しく解説されています。
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