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パパは楽しい躁うつ病
 
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パパは楽しい躁うつ病 [単行本]

北 杜夫 , 斎藤 由香
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

多くの人がうつ病になるという現代。どくとるマンボウこと作家で精神科医の北杜夫は、みずからが躁うつ病にかかり、「躁うつ病」という名前を世に知らしめた人物としても知られている。真夜中に窓を開け放して蛾をとったり、マブゼ共和国をつくり独立しようと試みたり……彼と40年以上一緒に暮らしてきた、娘でエッセイスト・斎藤由香と北杜夫が、その破天荒な生活を語りあった、はじめての親子対談集。

内容(「BOOK」データベースより)

よれよれな父と元気全開な娘が初めて語りあった爆笑対談。「好きでちゅ!」父は、躁病になると、エレベーターの中でいつも叫んだ。真夏の夜、夢中で蛾を追いかけていた父・北杜夫。「当家の主人、発狂中!」の看板を門に飾った娘・斎藤由香。躁病もうつ病も怖くない。

登録情報

  • 単行本: 189ページ
  • 出版社: 朝日新聞出版 (2009/1/9)
  • ISBN-10: 4022504994
  • ISBN-13: 978-4022504999
  • 発売日: 2009/1/9
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 ユーモアとペーソスとかすかな不安……, 2009/1/10
By 
辰己 (東京都) - レビューをすべて見る
(トップ100レビュアー)   
レビュー対象商品: パパは楽しい躁うつ病 (単行本)
北杜夫は、私が本を読み始めた頃は「どくとるマンボウ」シリーズで有名作家だった。
その頃私は、「神経衰弱」(当時まだ「うつ病」というのはポピュラーではなかった)で
精神病院に行った経験がある。北杜夫が「躁うつ病」と知ったのも、その頃だ。

うつ状態のときに書いたのが「楡家の人々」などであり、
躁状態のときに書いたのが「マンボウシリーズ」だとも言われた。

本書でも繰り返されるが、北杜夫氏の最大の功績は「躁うつ病」を世に知らしめたことだと思う。
その北杜夫が「世を捨てた北杜夫」という年賀状を出して、浮き世の義理からおさらばしたのが2000年。
それから9年、兄の茂太先生もなくなった。北杜夫もかなり「老人」になっているとの噂も流れた。
本書は、そんな北杜夫が、娘であるエッセイストの斎藤美香と対談したもの。
話の内容は昔話だったりするが、パパ(北杜夫)の躁うつ病がいかに大変だったかを、
あっけらかんと語る親子の姿は、微笑ましくもある。
対談集で、しかも200ページ足らずだから、あっと言う間に読めてしまう。

だが、おしゃべりな娘に対して、ときおり「うん、そうなの……」と答える……という対談は、
北杜夫の老化度合いを感じさせるものもあり、一抹の不安も。

もう一度、「青春期」「航海記」を読み返したくなる。

ちなみに、この本は「うつ病を治すための本」ではない。
ユーモアの下に隠された「躁うつ病のすさまじさ」を感じさせる本でもある。
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 北さんっていい人, 2009/7/9
レビュー対象商品: パパは楽しい躁うつ病 (単行本)
躁うつ病の怖いところは社会的な信用をなくすことです。
北さんに関しては、友人から借金をしたり、破産したり、原稿料の前借をしたり、人に支離滅裂な内容の電話をかけまくったりしていますが、それで世間に信用されなくなったりはしなかったようですね。北さん自身が精神科医であり、芥川賞作家であり、その信用があまりにも大きかったのでしょうか?また憎めないお人柄のせいでしょうか。

あと書きの、斉藤由香さんの「父は作家ではなく、まさに精神科医なのだろう」という言葉が心に残りました。躁うつ病を日本に広めたことは本当に精神科医としての功績だと思います。

私は躁うつ病当事者です。患者本人がいくら世間に説明しても、「気持ちの浮き沈みぐらい誰でもある」というような反応が多いです。
北杜夫さんが書籍に書くと説得力が違いますね!
また一生の服薬の体への負担を心配する患者さんやご家族も多いかと思いますが、
北さんが服薬されながらご長寿でいらっしゃるのを、心強く思います。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 病気の人が家族にいる――共感しました, 2011/9/15
レビュー対象商品: パパは楽しい躁うつ病 (単行本)
家人が双極性障害になり、この本を手にとりました。

振り回されている人が家族にいる生活。とてもわかります。
ここにもいた! と、北さんの娘さんの由香さんと奥様の存在に
心を支えられた気持ちです。

自宅の門に、
「当家の主人 只今発狂中! 万人注意す」
という貼り紙を家族一緒になって貼りだしたり、
笑えるエピソードがたくさん。
そして、貼り紙を小学校のクラスメートが見に来ても、由香さんは
「全然恥ずかしくなかった」と。

共感します。
たしかにめんどうくさくて嫌ですし、よそから嫌われるのも仕方のないことです。
でも、家族としては恥ずかしくありません。
家人が躁のときに、親戚すじから
恥ずかしいと思え、という態度をとられたことがあるのですが、
おかしいのはふりまわしている「何か」であり、家人そのものではありませんし、
その「何か」は「社会」とは関係なくあらわれるのです。
風邪、頭痛、腹下し…そういったものと同じように。
「社会」の尺度で測ることはなんの足しにもならない、無意味な指摘です。
身内だけは愛情深く心配することができるのに。

この本を読むと、北家が愛情豊かなご家族の様子が伝わります。
家族三人が互いに認めあい、愛情を持っている…。
周りの方たちも、北さんが突如独立国家を作ったときにも、その式典に出席したり
「ヘンテコリン」な行動をする北さんをあきれつつ見守ります。
「ヘンテコリン」は愛に値しないなんて、やはり間違っている。
本書を読んで、そんなふうに思いました。

やっかいな病気を抱えているご家族にとって、
こんなふうに仲良く暮らしている家族もいる、ということを知るだけでも
何か感じるところがあるのではないでしょうか。
うつが増えている現在、もちろん、こうした病気とは関わりのないように思える人も、
いびつな人間の共同体である「家族」の一つの形として興味深く読めると思います。

また、社会や他者からの評価は不要とする境地に至っている北さんは、
病気を通し、何か知ったのだろうな…と大変な人生を生きた心の内を想像します。

最後に、自分も含めですが、人間ってつくづくわけのわからないものですね。
この本を読んで改めて感じました。興味が尽きません。
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