「鳥瞰図」主体で面白い地図帳。パラパラめくって、景色を楽しむ「だけ」なら暇つぶしに良い。
ただし、その正確さについては疑問。「横浜幕末」のページだが、「幕末」というタイトルながら、「神奈川県庁」が描かれていたり、極めつけは「鉄道」が走っている様子が描かれていたりする。「神奈川県」発足も、新橋〜横浜間鉄道初開通も、明治になってからのことであるはずだ。「幕末」とタイトルをつけるには、強引過ぎやしないか。そう思うと、東京や大阪のページにも間違いはないかと心配になる。
「現代・過去・未来の鳥瞰図や地形図を使って、街や自然の移り変わりを、ビジュアル的に鑑賞できるように解説」とうたっている本書である。細かい点に気をつけてほしかった。私が購入したものは第1刷。改められると良いのだが…。
そのほか、地図の基本である「方位」が表示されていない。そのため、北がページの上になっていない場合、余計な混乱が起きて非常に読みづらい。
本書は、空いた時間に鳥になったつもりで、ボンヤリとながめる「風景帳」であって、教養・学習用図書としての「地図帳」とは言えない。
地理と歴史の融合なら、
地図で訪ねる歴史の舞台 日本(帝国書院)をオススメする。本書はPHP。やはり、餅は餅屋ということか。