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パニックの手 (創元推理文庫)
 
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パニックの手 (創元推理文庫) [文庫]

ジョナサン・キャロル , 浅羽 莢子
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

黄昏の列車のなかで、ぼくは目を瞠るほど美しい親子と同席になった。妖艶で饒舌な母親と、うまく舌が回らず涙ぐむ娘。だが母親が急にぼくを誘惑しはじめ、逃げようとしたとたん、「いか、か、か、かないで、お願い!」娘が腕にかじりついてきた…。物語に潜む“魔”が筆舌に尽くしがたい余韻を残す表題作をはじめ、世界幻想文学大賞受賞作「友の最良の人間」など全11編を収録。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

浅羽 莢子
東京大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 288ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2006/5/27)
  • ISBN-10: 4488547095
  • ISBN-13: 978-4488547097
  • 発売日: 2006/5/27
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 509,162位 (本のベストセラーを見る)
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最も参考になったカスタマーレビュー
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
おもしろかった。本書には11編の短編がおさめられているのだが、短めのから長めのまですべてにおいて驚きがあった。特に「おやおや町」「友の最良の人間」「細部の悲しさ」における物語展開の妙味にはゾクゾクした。読んでいて思わずうれしい悲鳴をあげそうになったほどだ。また「秋物コレクション」「手を振る時を」「きみを四分の一過ぎて」「去ることを学んで」の四編は奇妙な展開もファンタジックな要素もまったくない至って普通っぽい作品だった。しかし、そこにも切り口の斬新さとでもいうべき味つけの妙が感じられ、おもしろかった。なにより短いのがいいではないか。

本短編集唯一のホラーといってもいい「ぼくのズーンデル」も好きな作品だ。一種の怪異譚とでもいうべき作品なのだが、怪異がジワジワでもなく突然でもなく十分に期待を膨らませておいて表出してくるところに留意したい。こういう書き方はとても新鮮だ。

「ジェーン・フォンダの部屋」はキャロル版地獄巡りのお話。まったく予想外の地獄の風景に笑ってしまう。オチもどことなく笑える作品だ。

表題作である「パニックの手」は、あやういところで少女愛を描いている。読ませますねぇ。ラストの一行も定番っぽいのだが、ぴたりと決まってかっこいい。

巻頭の「フィドルヘッド氏」は長編「空に浮かぶ子供」の作中作なのだそうだ。この作品がどういう具合に絡んでいるのか興味つきないところだ。

う〜ん、どれもこれもみんなおもしろいぞ。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By eakum
形式:文庫
 私はファンタシーがきらいだ。”西のはて”はノレて泣いたがその前の”ゲド”は第1作でもういいか、となった。『ティーターン』に始まるシリーズは怒りとともに読み捨てた。”ゴーメンガースト”も2作でもういいや。いくら惚れてても”新しい太陽”はちょっとねぇ。そんな私だが”ダーク・ファンタジー”ブームの嚆矢となったキャロルは大好きだ。
 キャロルとはデビュー以来のつきあいだが 長編を随分読んで、もうそろそろ・・・と思っていた頃のコレだった。ビビった。己の不明を恥じた。キャロルはまだまだイケるーどころか
もっと短編を 何なら短編だけを書いて と思った。
 まさにアルバム1曲め!「フィドルヘッド氏」はキャロル短編の切れ味と守備範囲を3分ポップに詰め込むような 過不足ないーというにはあまりにも過多なデキのスタートだ。さる長編中で既に読んでいた人間はちょっとだけ損する気もするが。
「秋物コレクション」は純然たる主流文学作品。何の超自然現象も出てこない。が!君よ 敬遠するなかれ。全てのホラー/SF/ミステリ/ファンタジー読みが泣き濡れてよい作品なのだから。
「パニックの手」は表題作だけあってとてつもない絶品だ。何度読んでも一行一行を愛でるように読んでしまう。と同時に トリックの手を ここだ これだ とつきとめるためにもそうしている。ラストのさりげない1パラグラフはコルタサル以来の超絶技巧だ。紙に書き出して論理式を立てたりすべきではなく、もう一度読み返して何度も混乱しよう。
 
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
少し残念 2006/7/31
形式:文庫
「月の骨」を初めて読んだ時のショックを忘れられない私にとって、その後の「炎の眠り」「空に浮かぶ子供」はとても面白く、楽しい作品でした。今回の「パニックの手」は短編集ですが「フィルドヘッド氏」「きみを四分の一過ぎて」は前作の「空に浮かぶ子供」の抜粋。しかも未完のまま。どうせなら完全版で載せて欲しかった。「空に〜」の時からそう思っていたのでそれが一番残念です。表題にもなった「パニックの手」の不気味な不可思議感はキャロルの素晴らしさが溢れてますけど。いまいち、物足りないので星4つで。
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