都市計画は実に複雑なものだ。本書の対象は実に壮大なもので、地球の都市計画から、町作り、道路や住宅、部屋のあり方までを扱っている。それを単純なパターンの組み合わせてとして描いた本書は実に見事である。実は本書はソフトウェア開発者の中で人気のある本で、この本がきっかけでソフトウェア・パターンという考えが生まれ、現在IT技術者の必須知識になっている。このパタン・ランゲージは複雑で相互作用の多い現象を扱う手法としては大変優れていると思う。また、単にパタン・ランゲージという手法だけではなく、本書に書かれている様々なことがらも都市計画などについて無知な私には新鮮だった。本書と照らし合わせて私たちの町やオフィスを見てみると、なるほど居心地の悪さにはこのような原因があったのかと気付く。現代では本書の考えのいくつかは否定されているのかもしれないが、当てはまるものも多いのではないだろうか?最新の知見で記述し直したらどうなるのだろうか、興味深い。