私も魔夜さんのファンなので出る本は全部買うけど、正直これはいただけない。内容もほとんどは過去の作品を再録してあるだけで、いかにも落語ブームに乗っかって出した安易さを感じる。他の方のレビューを読んでいたので覚悟の上で買ったけど、もし内容を知らないで買ったら相当ガッカリしていたところだ。
落語入門という事で、パタリロが有名な落語(の楽しみ方)について色々と新規の描き下ろし漫画で面白おかしく解説してくれる事を期待していたが、落語で使われるごく基本的な用語や時代背景などの「文章解説」が少しあるだけで、漫画の新規書き下ろしはわずか6ページのみ。残りの9割近くは今までの「パタリロ」本編で使われた落語ネタ作品の再録という手抜きっぷり。
パタリロも落語も興味ない人が本書を手に取る可能性は極めて低いだろうし、パタリロや落語を知っていたらいたでこれまた楽しむ余地が無いという、ターゲット不明の作品(それら再録作品を一本も読んだ事がないファン初心者の人ならともかく)。
「落語」+「パタリロ」というマニアックな組み合わせなのに、落語ファンにとっても、パタリロファンにとっても、見るべき部分が無く、さすがにこれはやっている事が手抜き過ぎる。何かを売る時は「誰をターゲットにしているのか」という事をよく考えて欲しい。