「老いぼれグリンゴ」「パタゴニア」、どちらも読みたくて仕方がなかった。「パタゴニア」に喜んだのは、ブッチ・キャサディ、サンダンスキッドおよびワイルドバンチのエピソードが出てくること。映画ファンになら嬉しいと思う。
「老いぼれグリンゴ」は静かな小説だ。泥臭い風土で人間くさい土地…「ガルシアの首」を思い出した。
どちらも安心して読める小説だ。それはヒネリがない、という意味ではない。奇を衒わず、物語が小川の流れのごとく進んで行くのだ。
どちらもアウトローへのシンパシーに満ちている。はぐれ者の最期の地を求める、あるいは異邦を夢見て旅をする…やっぱり孤独な方のための優しい小説。
読んで損をすることはありません。無条件にお勧めできます。「世界文学全集」だからといってかしこまらずにお読みください。