本書はバイパスコンデンサを使っていかにして不要輻射対策を行うかについてひたすら書かれた本である。クロック数が100MHzからさらにGHzの単位にまで達する時代では今までのようにカンにたよって適当にパスコンをつけていくやり方では到底不要輻射を減らすことはできない。周波数が高くなるとパスコンや回路自体が持つインダクタンスの影響を無視することができなくなるのである。本書は従来広く行き渡っていた誤解を解き、不要輻射に対する真の解決策をきわめて平易な文章で、ところどころユーモアを交えて解説する。著者の伊藤氏には「インピーダンスのはなし」という著作もあるが、それよりもこの「パスコンのはなし」のほうが難しい数式も無く一気に読み進めることができる。また、「インピーダンス」について詳しく知っていないとこの本が読めないということも無い。