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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
好きな作品です。,
By hanaohanao (空襲で焼けちゃったあたり) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パイナップルARMY (Operation 6) (小学館文庫) (文庫)
個人的にはマスターキートンより、こちらのほうが傑作と思います。工藤かずやのシナリオと浦沢直樹の才能がケミストリーを起こしたのでしょう。マスターキートンは保険会社の調査員が主人公で、定型化されたシナリオを毎回繰り返しつつ、挿入的にキートンの家族模様や考古学研究の物語がだんだんと進行するという形式でした。これに対してパイナップルアーミーは、たぶん最初から緻密に登場人物が設計されていなかったために(笑)、常にストーリーの先が読めなかったように思います。個々の登場人物のキャラは、ほぼ浦沢漫画で登場するアーキタイプが出揃っているようにも感じます。なにより、アイルランドの宗教闘争や中東あるいは冷戦下のさまざまな戦争(アフリカを含む)を青年漫画で紹介した功績は大きいと思います。キートンには幾多の戦いを経験しても常に家族と考古学がありましたが、ジェド郷士には尊敬できる戦友とアンチ権力魂(?)が何とか残されており、それを核にして物語が進んでいく感じです。冷戦下の傭兵で、悲しい記憶と虚無しか持っていないっていうんじゃエンターテイメントになりません。浦沢さんの原作の見切りは適切だと思います。いい作品です。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
最大の敵の影,
By
レビュー対象商品: パイナップルARMY (Operation 6) (小学館文庫) (文庫)
シリーズ第六作。シリーズも終盤に差し掛かり、豪士の最大の敵、日本人テロリストの影が見え始める充実感溢れる作品。「見えざる敵」は竹薮での戦闘が焦点だが、本作で上述の日本人テロリストの影が見え始める。「シエラ・ネバダの特訓」は革命兵達に厳しい訓練を施す豪士とそのリーダとの心の触れあいを描いて秀抜。「キッドナップ・ラプソディー」は前後編を用いて、幼児誘拐を軸に、元フットボーラの魂の復活を描いた佳作。「ラインの蘇生」はライン川の汚染を防止しようとする市民団体のリーダの妻と、企業に雇われた夫との対立を、豪士直伝の"山嵐"を用いて吹き飛ばした妻とその後の夫婦の"蘇生"を描いて泣かせる。「湖上の男」は珍しく戦闘シーンがなく、代わりに湖での"幻の大魚"を対象にした釣りの話を通して、人生にとって何が大切かを訴えたもの。「死神の死」は傭兵の業を語った物悲しい作品。そして、最後の「ジェフリーの災難」で、あの日本人テロリストが顔を出すという趣向。 作品がバラエティに富んでおり、どの作品を読んでも充実感と爽快感が味わえる。感動が溢れていると共に、次作以降の日本人テロリストとの本格的な対決を期待させる快作。
2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アクション&インテリジェンス,
By yuji7582 (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: パイナップルARMY (Operation 6) (小学館文庫) (文庫)
テイスト的には『マスターキートン』と『エリア88』等の新谷かおる作品の中間、と言ったところ。犯罪者・テロリスト・裏組織たちと繰り広げる闘いは、恐らく正確な知識と調査に裏づけされたものだろう、リアルな感触を持って描写されていて、そこが安易な『戦場モノ』とは一線を隔している。この巻ではとくに戦いの凄惨な経験によって人間性を砕かれ犯罪者に成り果てた男のハナシが秀逸だった。ただラストシーンは多少スッキリしない締めくくりだった。まあ、そこを含めても☆5の価値は疑いようもなくある。
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