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死に方に過剰な感化を受けるのも、さもありなんではあったが。
その後、僕もこの著作を読んだところ、泣きはしないが確かに感動した。
と言っても彼と違って、ソクラテスの姿への感動ではない。
論証が非常に美しかったからである。
副題に示されている通り本篇では、死に際のソクラテスが「魂の不死」を
証明する議論を行う。しかもそれは、プラトンの名高い中心教誡!¬、
イデア論を援用しての証明である。
「魂の不死」についての議論から、一見横道にそれたかのように、
イデア論の説明が挿入される。しかし、あれよあれよと言う間に、
そのイデア論を根拠として、最終的に論理は「魂の不死」へと帰結する。
そのお手並みは素晴らしい。ミステリで仕掛けられた伏線が
解明されるかのように、きれいな論証。
「プラトン哲学の重要文献」といった意味以上に、
純粋にスリリングなロジックを楽しむことができる著作。
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