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本書をはじめて読んだのは、何十年か以前のまだ少年時代、同じくリチャード・バートン卿の英訳書『千夜一夜物語』とその「補遺」「ターミナル・エッセイ」(大場正史・訳)を繙いていた頃のことでした。インドの「カーマ・シャストラ」系の本で最初に読んだ作品でしたが、その内容がきわめて興味深かったことを、よく記憶しております。今日ふたたび読み直してみても、ヴァーツヤーヤナ原作とされる本書は、その後の類書たる『ラティラハスヤ』や『アナンガ・ランガ』にはない優れた筆致や偏向のない卓見に充ちており、「万人必読の性典」と云っても過言ではない、との印象をいだかせて呉れる傑作です。
とりわけ、第二部の第九章「ウパリシュタカ ellatio)」に関する箇所などは、本書ならではの記述が見出されるので、時を経た現代でも参考になる箇所が少なからず見出されます。その他、女装して「ハレム」に忍び込む方法や男根を大きくする方法、コック・リング等のさまざまな催淫法、etc.と、たいそう面白いトピツクに満ち溢れています。どなたも是非とも御一読を。
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