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最初、テロリストの愛称(?)として「テロリン」はないだろう、と思ったが、これも狙ってのことなのかもしれない。悪意に満ちた世界を戯画化する装置としてうまく働いている。ストーリーも設定も無茶苦茶だけど(もちろんこれも計算ずくだろう)、勢いでぐいぐい読ませる。特に大陸に舞台を移してからは、謎解きと新たな謎が入れ替わり立ち代り提示されて飽きさせない。
そして、まったく救いのないエンディング。不愉快極まりないけど、読書体験としては楽しいという、なんとも言えない後味が残るのであった。芥川賞作家とは思えない、サービス精神に満ち溢れた作品である。
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