事前の情報不足のためにハリウッドが作ったB級アクション映画と思い込んでいたが、それにしてはタイのマイペンライ気質が上手に描けていると違和感をおぼえ、確かめてみたら正真正銘のタイ映画だった。外国人4人を主人公にしたことでトニー・ジャーやジージャーのタイ式アクション映画とはまた違った、アジアのアクション映画としての普遍性を獲得したといえるかもしれない。
俳優の地位向上とワイヤーワークやCGの進歩によって骨身を削ったアクションは香港映画から姿を消し、痛みを感じられるアクションが見られるのはいまやタイ映画。この作品に出演している役者たちも撮影技術、編集技術の恩恵を被っているとはいえ、かなり説得力のあるアクションをこなしている。ハリウッド映画の、俳優の存在感と演技力に重きをおいたアクションとは異なり、有名俳優でなくても見る者を納得させるのがアジアのアクション映画である。
ストーリーはいかにも「マイペンライ」で、細かいことは気にしないでアクションを見せるという正統派のアジアン・アクション映画。それでも無用なツッコミを入れる気にさせないところはさすが。ダニエル・オニールやグウィオン・ジェイコブ・マイルズもアクションはキマっているが、「RAGING PHOENIX」でジージャーの相手役を務めたカズ・パトリック・タンがちょい役ではあるものの、渋くて存在感を示していた。やっぱり彼は買い!
多民族国家であるタイの特徴がよく出た、人種の枠を超えた無国籍アクション映画ともいえる。