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第1番は、ピアノの打楽器的な用法が斬新な、めくるめくリズムの饗宴。ツィマーマンが冒頭の低音開始からゾクゾクするような緊迫感を放ち、シカゴ響の強靭な安定感とともに、聴き手を強烈な磁力で一気に引きずりこんでいく。ツィマーマンならではの骨太で深い打鍵がたまらない。「珍しい昆虫の生態」とでも名付けたくなるほど独創的な第2楽章では、分厚い塊のような和音の連打がボディブローのように効く。ウルトラCの超絶技巧が連発される第3楽章は、ほとんど血圧急上昇もの。
第2番は最初からパワー全開だ。ベルリン・フィルのような攻撃型のオーケストラこそこの曲にはふさわしい。眩惑のピアニズムで脳髄がグルグルとかき回されそうな第1楽章。不安と幻想が交錯する第2楽章。フリージャズも真っ青なくらい過激で野性的な第3楽章では、酋長の咆哮のようにベルリン・フィルの威力が炸裂! その中でも透明な美しさを失わないアンスネスのピアノも素晴らしい。
第3番は詩的な第2楽章が白眉。死のような静寂の中に、希望と絶望が交錯する。グリモーのピアノは、祈るように透明なピアニシモが美しい。ロンドン響も輝かしく重厚な音色がこたえられない魅力を放っている。
研ぎ澄まされた知性に加え、豊穣な内容とゆとりをも感じさせる、極上のバルトークが堪能できる1枚である。(林田直樹)
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