嘉門達夫のアルバムは毎回コンセプトがあったりゲストが出たりで
なかなか全面において「ナチュラルな嘉門達夫」を楽しめるアルバムというのは
少ないのだが、このアルバムはまさに「非常にオーソドックスでそれゆえに
彼が何を考え何を面白いと思っているのかが余分な味付けのなく楽しめる内容」になっている。
実は筆者が一番初めて聞いたのがこのアルバムなのだが
今にして思えば「このアルバムから聞き始めて正解」だったと思う。
特にこのアルバムには「アルバム曲でありながら有線でかかりまくった」
という名曲「ハンバーガーショップ」が収録されている。
この曲は元々放送作家の杉本つよしが考えた「マクドナルドキラー」を
ヒントに作られた作品なのだが、アリスの「チャンピオン」を彷彿とさせる曲調、
そして、かつて落語家だった事を髣髴とさせる心地のいい掛け合いといった
「フォークソング」と「上方演芸」、彼の芸の肥やしとなった二つの文化が
見事融合して作られた作品である。
後にシングルカットされたのだが、こっちのバージョンの方が
2番が1番のやりとりとかかってる部分があるので
シングルverを知ってる人もゼヒ聞いて欲しい。
また、このアルバムには「ショートソング」という短編集が3〜4分ある歌と交互に収録されている。
今はこの「ショートソング」はギター一本でメドレー形式で収録されているが
このアルバムはそれぞれ一ネタが1トラックとして収録されており
その「短さゆえのインパクト」が段違いで、これがCDにおいての
ショートソングのあるべき姿じゃないかと思う。
とにかく「嘉門達夫」に興味を示した人にオススメのアルバムである事間違いなし。