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バラントレーの若殿 (岩波文庫)
 
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バラントレーの若殿 (岩波文庫) [文庫]

スティーヴンスン , Robert Louis Stevenson , 海保 眞夫
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

『ジーキル博士とハイド氏』の3年後に書かれたスティーヴンスン(1850-94)の長篇歴史小説.時代は18世紀の初頭,スコットランドの名門バラントレー家の世継ジェームスとその弟ヘンリーの凄まじい確執の物語.凶悪な兄と善人の弟の生涯をかけた争いが,スコットランド,イングランド,さらにアメリカの地で展開されるうちに…….

内容(「BOOK」データベースより)

『ジーキル博士とハイド氏』の3年後に書かれたスティーヴンスン(1850‐94)の長篇歴史小説。時代は18世紀の初頭、スコットランドの名門バラントレー家の世継ジェームスとその弟ヘンリーの凄まじい確執の物語。凶悪な兄と善人の弟の生涯をかけた争いが、スコットランド、イングランド、さらにアメリカの地で展開されるうちに……。

登録情報

  • 文庫: 438ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1996/4/16)
  • ISBN-10: 4003224299
  • ISBN-13: 978-4003224298
  • 発売日: 1996/4/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
この著書が、なかにし礼の「兄弟」のパクリネタであることは、以外に知られていない。なかにし礼の「兄弟」を読んで面白かったと感じた方は、一読を勧める。内容の深さとエンターテイメント性を無理なく両立させているところは、さすがに英国文学史上に名を残す文豪である。また、話の起承転結が巧みに構成されているので、長編小説であるにもかかわらず、途中で読み飽きない。それと比較すると、なかにし礼の「兄弟」は、所詮出来の悪いデッドコピーでしかなく、話にヤマも無ければオチも無い。もっとも、嘘八百を並べるしか能が無い輩(「てるてる家族の照子さん」は、「若草姉妹」のパクリであることは結構有名な話)に、独創性を期待すること自体無理があるのだが・・・
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 スコットランドの名門バラントレーの若殿ジェームズは眉目秀麗、文武両道に秀でたるも我欲強く、叛軍に身を投じて消息を絶った。
 残された弟のヘンリーが兄の婚約者と結婚して家名を継いだが、もともと無愛想なまでに謹直な人柄のため領民に親しまれなかったこともあり、不当に兄の地位を奪ったものと噂される。家庭内でも故ジェームズの思い出ばかりが賛美され、ヘンリーはないがしろにされる。執事として雇われたマケラーは主人のこの事情を知って、誠心誠意彼を支えてゆくことを決意する。
 しかし死んだはずのジェームズが密かに落延びていたことがわかり、一族に激しい動揺が生じる。

 教訓的な勧善懲悪の物語ではない。骨肉の争いが続くうち、善玉ヘンリーが醜態をさらす一方で悪玉ジェームズが人間味を帯びてゆく、不思議な変容が描かれる。二人を見つめるマケラーについても、ヘンリーへの忠誠が嵩じてかえってジェームズと親しくなるという同種の変容がおきている。そういえば「宝島」の悪党ジョン・シルバーもたまらなく魅力的であった。

 夢中で読んで納得の結末。読後にあれこれ思い悩ませられることがまるでないのは作者のすぐれた技量を示すものであろう。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By まる・ち トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 兄弟が敵味方に別れて戦ったという史実を踏まえ、貴族階級の世襲制をモチーフとした一種の復讐譚である。発表当時の読者にも時代錯誤感を与えたのではないかと心配なほど大時代的な感じだ。
 復讐ものというとデュマの「モンテ・クリスト伯」が有名であるが、こちらが最後に希望を見いだす深慮遠謀の創作物とすると本書は文字通り骨肉を争う破滅的展開であり重苦しい。しかし内容は非常に面白い。兄である若殿の遍歴や、兄弟を襲う運命はスピーディーでまるでテレビドラマである。(日本でも戦国時代に同じような状況はあったのだが、それを物語の形で昇華した例はないように思う。大衆文学の文化の違いであろうか)
 ところで本書の語り手は物語の主人公たちの家の執事なのであるが、単なる召使い頭だと思いきや、一家の共同経営者であり会計人であり、ある時は若い当主の親代わりであったり友人であるという、信頼に溢れる身近な善意の他人という存在だということがよく分かった。これは収穫だった。
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