サザンの初期・アルバム『Nude Man』までのバラード・傑作選ですが、
選曲・構成ともに単なる寄せ集め的なアルバムではなく、2枚組みの
ボリュームであるにも関わらず、全体に統一感のある完成度の高い
素晴らしい出来栄えになっています。1曲目の『朝方ムーンライト』から
ラストの『素顔で躍らせて』まで、緩急・起伏はありながらも滑らかに
進行して行く。
確かに感情を爆発させるようなロックン・ロールもサザンの大きな
魅力ですが、私たち日本人が彼らの音楽を愛してやまないのは、
この初期『バラッド』に象徴される、どこか切なく、センチメンタルな
気持ちにさせる作品の魅力に負うところが大きいのだと思います。
・・・このアルバムは、40を過ぎた大人のファンにとっては、きっと
青春という思い出の宝石が詰められた大切な宝石箱のような存在に
なっているのではないでしょうか。