大いなる黒いゼロに呑み込まれる寸前のバラインダガル銀河から脱出しようと苦闘するテラナーの過酷な運命を描く大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズ第359巻。本巻の執筆者は、技巧派の両雄共演フォルツとクナイフェルです。遠征船《ソル》のハイブリッド脳セネカはケロスカー種族の七次元計算システムのセタンマルクトと融合を果たすと同時に囚われの身だったローダンを解放し、これは人類の為の行動だったと釈明する。遂に人類にとって迫り来る大いなる黒いゼロ(ブラックホール)からの生き残りを賭けた脱出行がスタートします。
『バラインダガル銀河の最期』ウィリアム・フォルツ著:ハイブリッド脳セネカはバラインダガル銀河からの脱出にはケロスカーの計算者ドブラクが不可欠と指摘し、惑星ソーグへマスクの男アラスカとイホ・トロトを救出に向かわせる。だが、危機を察知したラール人のSVE艦も同宙域を目指していた。本編では大いなる黒いゼロの活性化に伴い数々の苦難が襲い掛かる中アラスカらが必死で使命を果たそうと頑張ります。冗談や笑いを楽しむ事はとても無理ですが、最終章に漂う恐怖心と絶望的な緊張感はシリーズ中でも屈指と言えるでしょう。『女たちの密命』ハンス・クナイフェル著:アフィリー禍が発生し始めた四十年前地球から脱出しオヴァロンの惑星と名付けた地へと逃れた女達の子孫である女戦士四人が密命を帯び地球を偵察に訪れる。本編では善良隣人機構(OGN)のリーダー、ロワ・ダントンが病気から回復した旧友レジナルド・ブルを連れて帰りますが、仲間達から恐れと不信を抱かれる姿がとても痛ましいです。私としてはいつかまたグッキーと愉快に絡む古き良き時代が復活しますようにと心から祈ります。
本書の翻訳者、嶋田洋一氏のあとがきはアフィリーの語源の追加情報です。絶体絶命のピンチに立たされたローダン達の運命や如何に?とにかく次巻が待ち遠しくてたまりません。