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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
真実のゆくえ,
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レビュー対象商品: バベルの犬 (単行本)
妻がある日りんごの木から落ちて死んだ。事故か自殺か?残された夫は、一部始終を目撃していたはずの愛犬ローレライに真相を語らせるために人間の言葉を喋らせることを思いつく。必死に犬に会話をさせようとするかたわら、主人公は妻との出会いから別れまでを回想する。精神的なもろさを持った妻、それに魅力を感じつつもとまどう夫。愛し合っているけれど不安定なふたりの関係が少しずつ明かされていく。いくら精神的に病んでいたからといって結末はほろ苦く、後味はあまりよくない。 ローレライの実験もちょっと悲惨だった。ちなみに表紙に描かれている犬はどう見ても、ダックスにしか見えないが、ローレライはローデシアン・リッジバッグ。ライオン狩りに使われていた犬。装丁買いをする人はご注意を。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
痛いほどの孤独,
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レビュー対象商品: バベルの犬 (単行本)
「犬に言葉を教える」という一見ユニークで、いかにも物語に彩りと感動を与えそうなモチーフは、実は主人公があまりにも辛すぎる現実を受け入れるまでの過程でしかない。それに、「究極の愛の物語」や「感動作」といった印象を受けなかった。本書で異様なほど強烈な光を放っているのは、死んだ妻であるレクシーという女性だ。主人公がどこか薄っぺらく、わざとらしい動きをしているように見える中、彼女だけは生き生きと描写されるのだ。その外見から、仮面作りという仕事、複雑で繊細で奇抜な性格も、ものすごい綿密さで描きこまれている。著者はこの女性の孤独を描きたかったから、この物語を書いたのではないかと思ったくらいだ。 人は自分が不安になるのが嫌だから、「そんなことないよ」という言葉を発することがある。親が子を愛せない、自分自身を傷つける、といった一般的にタブーとされていることを、頭では理解していても、心で理解していないことがある。近くにいる人がそんな状態になったとき、否定してしまうのだ。 ちょっと鬱気味の彼女の感情の起伏や、溢れるほどの優しさ(自分が弱いから、人の痛みがわかるのだ)、とめられない死への傾倒、自分への厳しさなど、実在の人物のようにリアルだ。一般的に「幸福」とされているものに、幸福感を感じられず、むしろ重荷に感じてしまう人の姿の孤独。そのことを愛しているはずの夫にもわかってもらえない寂しさ。 本書を読み終えたとき、私が感じたのは愛よりも孤独だった。本書は孤独について描いた本なのだ。そう思うと、レクシーが夫に残したゲームは、あまりにも残酷だと思う。そんなことをする必要性はまったくないのに。それが物語をひっぱっていくのだが、ちょっと腑に落ちない感じがした。でもこんな宙ぶらりんの気持ちこそが、一番現実に近いのかもしれない。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
現実的,
By gegechi (北海道札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: バベルの犬 (単行本)
己の激しい性格を持てあます妻の姿が痛々しい。妻の謎の転落死を目撃していた犬に、真相を聞こうとする夫の 姿には共感できる点があり、亡くなってしまったパートナーの 心に迫る愛の物語ではあるかもしれないが、死の直前の彼女が 残したメッセージを作成している様を思うと後味の悪さが残る。
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