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全5章を通じて、事業内容が理解できる、長期的な業績見通しが良い、経営者が有能で信頼できる、魅力的な価格で買うことができる、というバフェットの投資基準の重要性が、実際の投資事例を用いて説明されている。また、繊維会社への投資といった失敗例も多く取りあげられ、その中から「まずまずの企業をすばらしい価格で買うよりも、すばらしい企業をまずまずの価格で買うことの方がはるかに良い」、「乗り込んだボートをいかにうまく漕ぐかということよりも、どのボートに乗り込むかということの方がはるかに重要」というような投資哲学が形成されていった過程がよくわかる。
また、彼自身投資家であると同時に経営者であることから、ユニークな視点から的確に事象を分析し、実践しているところが興味深い。支配権を得た買収でも経営の自主権を認めたり、ルックスルー利益という概念を持ち込んでいるのもこの現れであろう。一方、多くの経営者が配当を低く抑え株主の利益を損ねている、ストックオプションは株主にとって高いコストとなっている、無節操な企業買収で株主は高い買い物をしている、企業会計にはペテンが多いといった彼の批判は、投資対象選別の基準としてぜひ学んでおきたい。
全体としては「手紙」を編集した随筆のような構成なので、やや冗長なところがあるが、一気に読むのではなく、時間をかけて彼の哲学を理解するにはちょうど良い。(河野幸吾)
内容紹介
しかし、バフェットの真実の姿とは、20世紀に不出世の経営者としての姿である。そこには、経営者の究極の使命とは何かを一貫して問い続けてきたバフェットなりの考えがある。それは、オーナーたる株主に最大限の利益をもたらす、ということはどういうことかということである。
つまり、株主が儲かることこそが「正しい投資」であり、そのような投資をするためには、その企業の内在価値や経営者の資質を第一の判断材料とすべきであるということである。決して、目先の株価の上下にはとらわれてはいけないのである。バフェットはこのことを称して、「一つのバスケットにすべての卵を入れ、それを見張りなさい」とか、「毎日、恋をしている者がロマンチストではない」というたとえを用いて説明している。
究極の長期売買を実践するバフェットの投資理論は、最近流行りのデイ・トレードに何か違うものを感じている向きには、多くの示唆と共感が得られるであろう。また、企業分析のやり方や見方にも、数字を重視したファンダメンタルな手法とは一線を画している。
また、来るべき新世紀の経営者や起業家のあるべき姿も詳細に書かれている。これらは、経営者のバイブルとなるものである一方で、投資家としてはそのような経営者のいる企業にこそ投資すればいいという重要な判断材料になるものである。
日米のベンチャーの雄、孫正義とビル・ゲイツの両氏がバフェットを敬愛しているという事実は、21世紀型の経営者、つまり、これからの「バイ・アンド・ホールド」すべき投資先企業はどこかを教えてくれるのではないだろうか。
ミレニアムの最初の年に、大底を脱した株式の長期売買の第一歩をと考えている方には必読の書である。
内容(「BOOK」データベースより)
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While Buffett has a policy of seldom commenting on stocks he owns--he feels public pronouncements will only lead to the public's expectation of more public pronouncements, and he likes to keep his cards close to his vest--he loves to discuss the principles behind his investments. These come primarily from Ben Graham, under whom Buffett studied at Columbia University and for whom he worked in the 1950s. First among them is the idea that price is what you pay and value is what you get--and if you're a smart investor, the first will always be less than the second. In that sense, the value of the lessons learned from Buffett's Essays could be far greater than the book's price. --Lou Schuler
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
From the Publisher
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著者について
1992年より米ニューヨーク州マンハッタンのイェシバ大学ベンジャミン・N・カルドゾ・ロースクール教授。サミュエル&ロニー・ハイマンセンターのディレクター。 1998~92年までクラバス・スウェイン&ムーア法律事務所で会社法・証券法弁護士として活躍する。会計、金融、コーポレート・ガバナンスについての著書、論文多数。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
1992年より米ニューヨーク州マンハッタンのイェシバ大学ベンジャミン・N・カルドゾ・ロースクール教授。サミュエル&ロニー・ハイマンセンターのディレクター。1988年~1992年までクラバス・スウェイン&ムーア法律事務所で会社法・証券法弁護士として活躍する。会計、金融、コーポレート・ガバナンスについての著書、論文多数。また、ジョージ・ワシントン大学、イスラエルのヘブライ大学や英オックスフォード大学など、米国内外の多くの大学でも講義を行っている。デラウェア大学卒
増沢 浩一
1984年、明治大学商学部商学科卒。国内金融機関および外資系金融機関にて資金取引や各種デリバティブ取引に従事。その後、各種金融市場や不動産での運用・助言業務を経て、現在、ベンチャー企業のスタートアップを手掛けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)