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バビロンに行きて歌え (新潮文庫)
 
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バビロンに行きて歌え (新潮文庫) [文庫]

池澤 夏樹
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

一人の若き兵士が、夜の港からひっそりと東京にやって来た。名もなく、武器もなく、パスポートもなく…。突然、この海のような大都会に放り込まれ、さまよい歩く異邦人。その人生の一場面で彼とすれ違い、あるいはつかの間ふれあい、そして通り過ぎていく男や女たち。彼を中心に、この不可思議な大都会と、そこに生きる様々な人間像を鮮やかに、感動的に描いて新境地を拓いた長編小説。

登録情報

  • 文庫: 295ページ
  • 出版社: 新潮社 (1993/05)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4101318115
  • ISBN-13: 978-4101318110
  • 発売日: 1993/05
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 487,097位 (本のベストセラーを見る)
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6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
日本に密入国した中東の元兵士、というとてもエキセントリックな設定で、主人公が自分の拠って立つものを見つけていく過程を書いた小説。

新しい自分を発見しながらも、究極的には自分のルーツから完全に自由にはならない主人公の姿は、価値観の細分化されてしまった現代社会で、自らの存在の基盤を暗中模索する現代人の姿だと思います。

オムニバス形式で書かれており、脇を固めるキャラクターたちもそれぞれに個性豊かで(わたしは獣医さんが好きです)、読後に爽快感のある気持ちの良い小説です。

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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By FUL
形式:文庫
各章ごとに登場する十人十色の日本人たちには、そもそも接点がない。

そんな彼ら・彼女らの超個人的な小さな物語を、アラブの国からやってきた美声青年ターリクが見事に紡いでゆく「長編小説」である。

作者がターリクを使って書きたいことを書きまくった小説、という感じがする。

『南の島のティオ』とも共通する、作者の得意技のひとつだ。

時系列で動く物語はときに切なく、激しく、ロマンチックで、さわやかで、儚い。

どんな読者も、いずれかの登場人物にいつしか自分を置き換えてしまうに違いない。

後半に差し掛かって、ターリクのキャラクターが前半と極端に変わってしまったように思えたが、それは私の偏見であった。

後半で描かれている彼の「陽」の部分を、前半で気づかなかっただけだ。

作者が(というより登場人物たちが)徐々に、彼の中の「陽」を引き出していく。

ベタな言い方だが、読み進めるごとに勇気と元気が湧いてくるような、そんな力強い作品に仕上がっている。

いい作品に出会うと、人に勧めたくなるもの。

老若男女、どんな人の本棚にもしまっておける作品です。
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形式:文庫
最初に読んだ池澤作品で、これでいっぺんに池澤夏樹氏が好きになってしまった。
繊細で、どこか醒めたクールな視点で物事や人間を見ている氏の感性にとても共感をおぼえ、
他の作品も次々と読んでいく始まりになった。

この作品は、中東から密入国してきた若い兵士を中心に展開する。
偶然、彼に出会いかかわりを持つことになった老若男女の日本人たちはどこにでもいるごく普通の人々で、
普通なら出会うはずのない彼という存在、
中東系の外国人で、密入国者という彼の存在を通して、
自分自身の生き方や、自分が本当に望んでいたのは、欲しかったものは何かという内面に直面していくことになる。
主人公である彼は、一種の媒体の役目を果たしていて、
この物語の本当の主人公は、彼が出会い通り過ぎた様々な人々ではないだろうか。

しかし、彼自身もなかなか魅力的な存在だ。
中東の人々というのはもっと自己主張や押しが強くて熱く明るい人が多く、
彼のように淡々とした雰囲気ではないのだが。
彼が登場する続編を読みたいと思ったけれど、
今となってはたぶんもう書かれないかな(^^;。
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