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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「宇宙」がそこにあった。,
By cogito,ergo sum (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: バビロニア・ウェーブ (文庫)
本作品はなんと言っても「銀河面を垂直に貫く直径1200万キロ、全長5380光年に及ぶレーザー光束」の謎解きの過程が一番の魅力だが、私は「宇宙」の表現方法にも感慨を覚えた。今まで少なからずSF作品を見てきたが、ここまでリアリティの溢れた「宇宙」が表現された作品は初めてだった。本当に「宇宙」をそこに感じた。天文学的・物理学的知識に基づいた正確な数値の羅列が「宇宙」を正確なものにしていることは疑いない。しかし最も有効だったのが“光”の捉え方がうまかったことだと感じる。本作品は“反射”がバビロニア・ウェーブの謎を探る重要なキーワードとなっているので、“光”の屈折の仕方や宇宙空間における物体の見え方にとことんこだわっていた。 最終的にはバビロニア・ウェーブの謎を媒介することによって、太陽系だけでなく銀河系の謎をも解いてゆくという壮大なものになっている。一度読めば何度も読み返してしまうだろう。読後感はすごくよかった。一読をオススメする。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ハードSF=宇宙SFの時代,
By
レビュー対象商品: バビロニア・ウェーブ (単行本)
かつてハードSF作家と言えば、A.C.クラーク、ブライアン・オールディス、光瀬龍、J.P.ホーガンなど、圧倒的に「宇宙もの」の作家が多かったように思う。この状況が変わったのは多分、1980年代後半以降、遺伝子ものや量子論ものが書かれるようになってからだ。 堀晃の『バビロニア・ウェーブ』は、古典的と言えるほどの「宇宙もの」ハードSF。深宇宙(ディープ・スペース)の光景や無重力状態での作業の緻密かつ正確な描写、スペースコロニーの人工重力で育ったスペース・マンの「地球の重力には慣れることができない」という感覚など、全てリアルそのもの。中でも圧巻はタイトルにもなっている謎のエネルギー波を利用した恒星間宇宙船の描写だ。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
宇宙物理学の素養があれば、さらに楽しめます,
By
レビュー対象商品: バビロニア・ウェーブ (文庫)
ハードSFなのは間違い無い。が、しかし本作の場合は宇宙物理学の素養が必須です。ストーリーだけではこの物語の世界がどれだけ精緻に組まれている かが理解出来ないのです(私も出来ない方に属します)。 設定は二重丸を超えて、三重丸でも良いのでしょう。ただ、ストーリーは 結局、主人公の自分探し(自分の真の姿を探すの意味では無く、居場所を 見つけるの意)にタイトルにもある摩訶不思議なウェーブ(光の波)の秘密 探しを絡めただけ。 登場人物の殆ど(主人公以外)が研究者だからかもしれませんが、余りに 他人に対してあっさりしすぎている(感傷的にならないのであれば、ならない なりの理由がいるでしょ?)のも、イマイチ話の中に入れなかった理由の一つ かな、と。 読む人を選ぶ一冊です。
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