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バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書)
 
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バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書) [新書]

鶴見 良行
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o o
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

スーパーや八百屋の店頭に並ぶバナナの九割を生産するミンダナオ島。その大農園で何が起きているか。かつて王座にあった台湾、南米産に代わる比国産登場の裏で何が進行したのか。安くて甘いバナナも、ひと皮むけば、そこには多国籍企業の暗躍、農園労働者の貧苦、さらに明治以来の日本と東南アジアの歪んだ関係が鮮やかに浮かび上がる。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

鶴見 良行
1926‐94年。ロスアンゼルス生まれ。1952年東京大学法学部卒業。財団法人国際文化会館企画部長、上智大学講師、龍谷大学経済学部教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 230ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1982/8/20)
  • ISBN-10: 4004201993
  • ISBN-13: 978-4004201991
  • 発売日: 1982/8/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (17件のカスタマーレビュー)
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28 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 バナナから見えてくるリアルワールド, 2005/7/16
By 
くにたち蟄居日記 (Surabaya,Indonesia) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)    (トップ500レビュアー)   
レビュー対象商品: バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書) (新書)
 既に岩波新書の古典である趣の名作ではないかと思う。

 バナナという誰もが知っている果物の生産という点に「ミクロに目を凝らす」ことで 「マクロに見えてくる世界の俯瞰図」という手法自体が非常に斬新であり 見事なものである。書かれて30年近く経ち、バナナの状況も様変わりではありながら その手法自体は 今でも新しい切り口ではないかと思う。

 しかし この本を読んでいると つくづく南北問題の難しさを感じてしまう。何が善で何が悪なのかという判断は難しいし だいたい 世界はそんな簡単な区別はできないくらい タフなものかと思う。その意味で 最近の米国が中近東、イスラム等に関連して 簡単に「悪」という言葉を使うことは 本質的に危険であるということことかなと思ってしまう。

 バナナを手にとって見ているが バナナは口をきけるわけではない。但し そこから見えてくる「世界」がある、 それが本書である。

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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 悲しき熱帯, 2008/3/18
レビュー対象商品: バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書) (新書)
 かつては高級果物の代名詞のひとつでもあったバナナが今や一房100円で店頭に並ぶ。
 そんなバナナをめぐる残酷物語の裏側を抉り出した名著。

 安く、安定的なバナナの供給を享受する日本。その需要を満たすことで富を得る
フィリピン。その貿易を仲介することでビジネスの糧を得るアメリカ。あまりに甘美な
トライアングル。
 しかし、現実にバナナをめぐって起きたのは幸福極まりない三方一両得などではなかった。
フィリピンを襲ったあまりに悲惨なスパイラルがこれでもか、とあぶり出されていく。
 しかも、その背後に横たわるのは、各々のプレイヤーが最適化を図ることが結果的には
互いを傷つけることとなる、いわゆる「合成の誤謬」がもたらした不幸と片付けるわけには
いかぬ、深い国際的企業犯罪の闇であった。
 
 1982年に出版されたこの本は例えばバナナをモチーフに南北問題を語る。
 しかし、これはすぐれて今日的な問題、例えばバイオエタノールやフェアトレードをめぐる
果てしないペテンの構図もまた、これに似る。
 現代人必読の迫真の一冊。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 バナナを通して南北問題を知る本, 2007/1/13
By 
あじあちっく - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: バナナと日本人―フィリピン農園と食卓のあいだ (岩波新書) (新書)
 フィリピン産バナナの輸入は1970年代に入って劇的に急成長し、1975年には全輸入量の9割近くを占めるに至ったが、その舞台裏はどのようなものだったのだろうか。著者はフィリピンで日本向けバナナを生産しているのは、デルモンテ、ドール、チキータのアメリカ系多国籍企業と、バナンボ(住友商事)の合計4社にすぎず、典型的な多国籍企業による寡占状況が観察されること、またすべての企業が病虫害に強く生産性の高いキャベンディッシュという品種を用いて、ミンダナオ島の大規模プランテーションで栽培されていることをその特徴としてあげる。本書はバナナのような典型的な一次産品について、消費者である日本人にはなかなか見えてこない、生産国の内情を伝える良質のルポである。

 著者はまた、今の日本ではあまり知られていない意外な点にも光を当てている。ミンダナオ島では、化学繊維の普及以前ロープの材料として用いられた「アバカ麻」(バナナと同じ芭蕉科に属し栽培条件もよく似ている)が栽培されてきたが、実はその栽培が主として日本からの移民によって進められてきたという事実だ。1920〜1930年代には日本から多くの資金と移民がミンダナオ島のダバオに入って移民人口が2万人に達し、フィリピン人からは満州国にちなんで「ダバオクォ(国)」と呼ばれたほどだったという。かつての日系移民のアバカ麻農場が、現代の多国籍企業のバナナ農場に変わったわけだが、たぶん著者が言いたいことは、どちらも現地住民による自給自足的土地利用と違って、世界市場への販売を目的とした生産だという点で、だからこそ現地に住む世界市場とのかかわりの薄い人たちとの間で様々な摩擦・問題が起こった(起こっている)ということなのだろう。
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