十年以上前によく聴いていたのですが、国内盤で入手しやすくなったので、改めて買い直しました。
シャコンヌは必聴です。鬼気迫るものがあります。
ただし軽快さが求められる舞曲などは、なんともぎこちない演奏には違いありません。
(シャコンヌも舞曲ですが)
1955-56年、晩年の録音です。技術的衰えは隠せません。
モノラル録音としては音質は良い方です。
弁護しておくと、シゲティはもともと下手だったのではなく、晩年の衰えがひどかったので、その時期の演奏を聴いて下手と評されがちなのです。
1940年代までの演奏は別物です。
(例えば現在入手難ですが、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の、ワルターとの共演などは、録音の貧しさを超えて本当に素晴らしい)
もっとも、もともと「歌う」タイプの演奏ではないのですが。
「ヴァイオリンは歌うだけが取り柄ではない」と、気が付かせてくれる演奏家です。
無伴奏ヴァイオリンのCDを初めて買う方にはお薦めできませんが(やはりシェリングやクレーメルあたりが無難)、一度は聴いておきたい名演です。