前4作ではティム・バートン監督の第1、2作が好きだった。
全体的に暗く、あまりかっこ良くないブルース・ウェインをマイケル・キートンが静かに好演していた。
本作「ビギンズ」ではブルースの心の闇、葛藤、恐怖、救済をクリスチャン・ベールを起用し、さらに掘り下げた。
若きブルースが善と悪に揺れ、謎の「闇の軍団」と関わり、決別し、バットマンとなって行くその過程は、
「スターウォーズ」シリーズにも似た、悲劇と希望の表裏一体した様が丁寧に描かれていて引き込まれる。
脇を固める俳優陣も良い。
優秀で忠実、そしてブルースの最大の理解者、執事のアルフレッドを演じる名優マイケル・ケインと
新しいキャラで武器開発担当フォックス演じるモーガン・フリーマンの人間臭くて飄々とした芝居。
彼らをユーモラスに配置した事によりウィット感も生まれて快作となった。
前4作とは違う新シリーズの幕開けに相応しい出来栄えで、今から続編が待ち遠しい、観て損のない「バットマン」だ。