クリスマスキャロルといえば幾多のリメイクが作られているほどのもうクリスマスにはお馴染みの作品。
これをアメコミの、しかもバットマンでやるという試みの面白さにまず惹かれました。
実際手に取り購入して封を開けるとクリスマスの雰囲気に合わせたようなハードカバーが心地よさを誘います。
そしていざページを開くと誰かの語りで始まりしばらくめくっていくと徐々にフェードインしていく圧巻のアートで魅せるゴッサムが。
もうこれで作品に一気にぐいっと引き込まれます。
キャラのアートは言うことなしに良い。
バットマンはスクルージのあの誰もひきつけようとしない厳しく冷たい性格がにじみ出るアートに仕上がっています。
面白いのが彼以外の登場人物が温かみのある色彩・光のともったクリスマスを祝福するような雰囲気で描かれている所。
勿論全篇に渡ってというわけではないのですがそういった印象を受けます。
特に二人目の精霊枠として登場するスーパーマンは作中の誰よりも力強くも慈愛に満ちた光で描かれています。
ことアートに関しては非常にクリスマスに合う味わい深いものでした。
バットマンがかつて持っていてやがては喪失してしまった大切なもの。
それが元でヒーローとしてのあり方もこれまで以上に犯罪者すれすれの横暴な振る舞い。
そんなバットマンも精霊の訪れと共に何かが変わっていく。
スクルージがクリスマスを祝福する気持ちを得たのならば、そのスクルージをもしたバットマンは何を得ることが
出来るのか。
夜に静かなBGMと共に暖を取りながら読むのをおすすめします。