映像面に関して言えば質は高いと思う。
第1話なんて、映画作品かと見間違えるほどの手の込みよう。
アクションシーンでのロボットの動きにも拘りが随所に見られる。
実際のバスケプレイヤーの動きを丹念に研究しており、CGを用いてそれを巧みに描いている。
だからこそ、ロボットの動きに違和感を感じることが全く無い。
その一方で、美術スタッフをフランス人で固め、日本人の感性では生み出すことは難しいであろう、雑然とした独創性溢れる背景美術が描かれている。
でも肝心の中身は、申し訳ないが微妙に感じた。
熱血系アニメに必要なのは、視聴者を問答無用で引張ってゆく突進力と爽快感だと思うんだけど、本作品にはその双方が欠けている。
気合でもご都合的でも何でもいいから、話数をかけて数々の逆境や苦難を乗り越える姿を描き、最後には相手を打ち負かし視聴者共々、何ともいえぬ爽快感に浸る。これが熱血系アニメの醍醐味ではないのかなぁ〜と私は思うね。
でも、このバスカッシュは試合そのものは割りとあっさりと描かれていて、物語が淡々と進むものだから、視聴者側がカタルシスや一種の爽快感を味わえる機会が少なく、些か物足りない気がする。溜まったエネルギーを放出する発射口が無いと言えばいいのかな。
もう一つは、主人公側がロボットに跨るまでが余りに冗長で、その後の展開も物語の根幹部分が語られるまでに話数をかけすぎているため、突進力に欠けた構成だと感じた。
特にスポーツを題材に扱っているならば、1話目に『このアニメはこんな作品なんだ!』と視聴者を一気に惹き込む”何か”を明示すべきじゃないかな。
少なくとも、エクリップスの3人は後々物語の主軸に置くのなら、物語冒頭に軽く登場させるべきだったと思うけどね。
同じ熱血系アニメで、近年における最大のヒット作であろう「グレンラガン」と決定的に異なる点はこの辺りではないかと。