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バガボンド(7)(モーニングKC)
 
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バガボンド(7)(モーニングKC) [コミック]

井上 雄彦 , 吉川 英治
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

再び対峙する武蔵と胤舜(いんしゅん)。逃れられない死の恐怖。それを内に収めた時、武蔵のなかで何かが変わる。

著者について

井上 雄彦
1967年生まれ、鹿児島県出身。北条司氏のアシスタントを経て、1988年『楓パープル』でデビュー。 90年から連載を開始した『SLAM DUNK』は累計1億部を超える大ヒットとなった。98年より「モーニング」にて宮本武蔵を描いた『バガボンド』を大人気連載中!! 車椅子バスケを描いた『リアル』は「ヤングジャンプ」にて不定期連載中。
吉川 英治
明治25年8月11日、神奈川県生まれ。少年文学の傑作となった『神州天馬侠』をはじめ、生涯に『親鸞』『宮本武蔵』『三国志』『新・平家物語』『私本太平記』『新・水滸伝』等多くの作品を発表し続けた。昭和37年9月7日死去。

登録情報

  • コミック: 192ページ
  • 出版社: 講談社 (2000/7/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4063287025
  • ISBN-13: 978-4063287028
  • 発売日: 2000/7/21
  • 商品の寸法: 18 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:コミック
『生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く、
 死に死に死んで死の終わりに冥(くら)し』 (空海 『秘蔵宝鑰』 沙門遍照金剛撰)

全世界で1億部を売り上げた『スラムダンク』の作者井上雄彦氏が
歴史小説界の巨峰・吉川英治氏の創作小説 『宮本武蔵』 を元に
大胆なアレンジを加えて作り上げた剣豪漫画。
基本的な設定と大筋は原作通りだが、実際の内容は別物といっていいものになっている。

本巻はバガボンドに限らずSLAM DUNKやその他作品を含めた井上雄彦氏の作品中、
最高傑作であり究極到達点とも言うべき出色の出来である。
大和國興福寺は宝蔵院流槍術の天才・胤舜に敗北し、春日山中で再戦の為に修行を積んだ武蔵。
決戦前夜と、その死闘までが描かれている。

正直言って本巻は、武蔵と胤舜の深更の戦いを扱ったものであるにも関わらず、
僅か一合たりとも剣を打ち交わしはしない。
にも関わらず、この懸崖の淵に立つが如き死への恐怖感、抜き身の刃を突きつけられたような緊迫感、
そして万巻の戦記を積むよりなお饒舌に互いの争覇を描き出した無言の対峙はどうか。
森厳なる山林、濃密なる深闇、悠久の彼方より人々の営為を見下ろす降るような星辰。
巨いなる霄壌の間、心を寂にし、生と死を分かつ戦いを超えて見ゆるものは、人間なるものの卑小ささと自然の悠久さ。
それは決して見ゆる事なく、人知において捉うる事もできず、しかし万物を貫く永遠なる存在『道(タオ)』である。

中国の古典を題材とした中島敦氏の『名人伝』という作品があり、そこでは天下第一を目指す弓の名人が
終に辿り着いた境地こそ『不射の射』であるという事が描かれている。
弓術に限らず中国拳法は、技を研鑽し相手を倒すなどの表層的な行為は目的のために手段であるにしか過ぎず
悉く天地万物との合一、即ち『道』を知り、『道』を見、『道』そのものとなる事を最終到達点としている。
仏教で言えば人牛倶忘、融通無碍の境地であり、そこには武器も技術も、知も慾も肉体も、『我』ですらも一切が不要なのである。
それはバガボンドが題材とし、武蔵が極めんとしている『剣』の道に於いても例外ではない。

本巻では死闘を遮るかのように唐突に剣聖・上泉伊勢守信綱のエピソードが語られ、
剣術の最高到達点は『無刀』であると示されるが、それこそこの『不射の射』の境地に他ならない。
これにより作者は今後武蔵が登攀する事となる剣の道の険しさ、深さ、到達点の高さを示唆し、
同時に上泉公の如く天地に溶け込み、自然体で対峙する武蔵の大きさ、成長を描いたのだろうが、
バガボンド全体からみれば中盤にも至っていないこの巻で、
いきなり結末とも言うべき回答を持ち出してきてしまったのはいささか拙速であった気がする。
いずれにせよ、本当に素晴らしい一冊だが、あまりにも本巻の出来が良いがため、
以降の話が総て駄作に見えてしまうのが本当に残念である。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:コミック
 本巻で武蔵は、明らかに自分より資質で上回る相手を前にしながらも死の恐怖を乗り越えるという神業的呼吸を手に入れることになります。原作を読んでないので当該部分の全体における役割は分かりませんが、少なくともバガボンドの8巻以降は7巻を基礎(軸)にして戦いの描写がなされるため、充分に理解しておく必要があると思います。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By
形式:コミック
宝蔵院最強の男、胤舜との闘いで、死の恐怖にとらわれた武蔵。武蔵が山で剣の修行を続ける間に季節は夏、秋とめぐり、再び胤舜と対峙する。

この巻では特に、父の幻影との葛藤、死の恐怖を修行の過程や、仏像を彫る際の無我の境地、剣に生きる者の苦悩そして達観などが実によく描かれていて、心揺さぶられる。真理を鋭く突いた深い言葉の数々もまた素晴らしい。

山場となる武蔵と胤舜の死合の場面は、機を観る両者の血がどくどくと駆け巡っている音が聞こえてくるようで、息を呑むような迫力だ。雄大で静かな山、満天の星空など、周囲の風景の構図も美しい。

美しい風景、闘いの迫力、登場人物たちの心情描写が一つになって、完成された作品だと感じた。

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