スマナサーラ師の著書は、難しい概念を説明するときにも、必ず日常的なエピソードやたとえ話などを織り込まれていて、とてもわかりやすい。現在は静かな仏教ブームなのだとか。私たち人間は大体において思い上がっている。人間のありのままの存在そのものが無智(バカ)で、そこから解脱するには日々の精進が必要である、という教えはまったくその通りと納得できる。何か特別に高度な学術知識を積み上げていくことが師のいう本質的な意味における精進なのではなくて、人間は所詮はバカな存在であることを心底理解すること、それによって、どんなに日々精進して知恵を蓄えたとしても人はバカなので謙虚でなければならず、自らの行いを正すことで、周りにも少しずつでもよい影響を与えていくこと。こうした日々の積み重ねによって、バカな人間も少しずつ解脱や悟りの道に近づけるのだ。言うは易し、行うは難しであるが、少しずつでも努力精進したいものだ。