V9時代の巨人のエースだった著者による「エース論」を書いた本です。
現役時代は甲府商高から第1回ドラフト1位で入団し、栄光のエースナンバー「18」を背負います。
ストレートとカーブしか球種がなく、コントロールもそこそこという状態ながら開幕から13連勝して新人記録を作る。
調子に乗った発言がマスコミに生意気と取られて、「甲府の小天狗」「悪太郎」などというニックネームまで付けられた。
しかしながらその後はV9を達成する巨人のエースとして君臨。20勝以上は一度しか達成できなかったものの、通算203勝を挙げた。
そんな堀内さんが考えるエースとは「長い期間に渡って安定した勝ち星をチームにもたらす存在」でなくてはならない。
最近では一年活躍したくらいですぐに「エース誕生」だとマスコミがはやし立てるが、そんな風潮には異を唱えております。
投手として重要なのは「記憶力」だと言います。どれだけ自分のミスを覚えていて修正できるのか。
一度打たれた球をまた同じように投げて打たれているような投手は二流だそうです。
別に150キロのストレートを投げなくとも緩急を付ける工夫をすれば打者を十二分に打ち取れる。
堀内さんは現役時代から何かに付けてメモを取る習慣があり、新聞記事をスクラップにしてそこからデータを入れていたそうです。
大雑把に見せて、その実は細かい性質を持っていた。
メジャーについても触れており、やはり日本とのレベル差は縮まってはきているものの、やはり歴然とした差があるとのこと。
仮に現役バリバリのメジャーの投手が日本球界でやられたら、日本の打者は歯が立たないと言っています。
但し、メジャーで日本投手のほうが打者よりも活躍していることから、現役バリバリの打者が来てもバンバン打ちまくれるとは限らないとしてます。
つまり、「投手有利、打者不利」ということですね。
著者は基本的には練習嫌いで、現役時代も「門限なんてなくしたほうがいい」と平気で思っていたそうです。
ジャイアンツの寮のワースト3に挙げられています(笑)
堀内さんはV9時代の巨人のエースにしては通算勝利数が「203」と、同期の近鉄の鈴木投手が300勝以上しているのに比して少ない印象がします。
王・長嶋が味方にいるんだったらもっと勝てていたんじゃ・・・・・という思いは多くの方が抱くことでしょう。
ですが、それは堀内さんに言わせれば
「弱小球団のエースでやるのと、常勝巨人のエースでやるのとは全く違う」とのこと。
相手チームが常に巨人戦ではエース格をぶつけてくるわけですね。その分、先に点をやれないという重圧が大きいわけですよ。
そんな試合続きの中で勝ちを拾っていくのは、格下相手に勝つのとは訳が違うということです。
確かに。でもそうすると「王・長嶋」のお二人がいかに別格か分りますよね。
投手と野手の違いはあれど、成績の格で見ればお二人のほうが超一流の成績を残した堀内さんのさらにその上のランクですから。
V9巨人が強かったのも納得です。