4冠デビュー以来久々の書籍化。
前作までの特にハードカバー本を読んでいると違和感を感じる。
作者独特のアクともいえる文体がなりを潜め、読みやすくなっている。
東野圭吾や有川浩などのエンタメ作家は難しい言い回しを使わずとも
幼稚にならないうまさがある。
テーマや構成の狙いなどがあって一概には言えないけれども
やはりエンタメはスラスラと読める勢いが欲しい。
「地図男」の進化系とも言える本作は現代の聖書とも言える雑誌を作ろうとする
人たちのお話。
バラエティーに富んだ各奇跡はほんの偶然とも言うようなサイズから
地球規模の奇跡まで本当に様々。
この辺りは前作の地図上の寓話と同じで発想の面白さに引き込まれる。
後半の陰謀に転がる辺よりも、この奇跡の物語集のままで良かったのではない
かと思う。