鶴我さんについては、「200クラシック用語辞典」で確かな眼(耳も)、表現力を知った。
この本も眼力(洞察力)がベースにある。
特に、「福光のシュタイン」の高坂という人の訃報にふれて、世の中全部がモノクロになったような気がした。葬儀では惜しみなくふるまってくれた途方もない「楽しさ」の話に花が咲いたろうの件は白眉。「無私」の人だったのであろう。
また、退職の際の掃除のお姐さんからの花束についての省察もいい。佳話である。
モルゴーアクァルテットのエキサイティングで躍動的な現在進行形を述べるくだりやメンバーの紹介も好ましい。
以前買っていたこのクァルテットのショスタコーヴィチ弦楽四重奏を今から聴くことにしよう。
この人は米原万理に近いものがある。今後の活躍を期待したい。