"LIFE UNDER GLASS - The Inside Story of Biosphere 2 -" by Abigail Alling & Mark Nelson with Sally Silverstone (1996)の翻訳が本書で、アリゾナ砂漠の中に建設されたガラスの壁で密閉された約1.2haの閉鎖系生体研究施設「バイオフィス2」での1991年9月から1993年9月までの男女各4名の8名による実験の体験記となっています。訳者あとがきで記されるようにこの施設は、地球環境をめぐるさまざまな問題に対してこの実験を通して解決に資することと、月や火星で宇宙コロニーをつくる時にその環境をどのように維持するか探ることを目的としました。(「バイオフィス1」は地球そのものの生命圏)
本書はこの施設での生活の記録を施設の紹介を含めながら解説するもので、他に例のない実験であり、興味深い内容です。今世紀には月、火星の基地が建設されると思われますが、有人宇宙活動に関心ある人にもお勧めしたい本です。
訳者あとがきで、原書で触れていない施設に関する事項、また、原書で記録された以降の施設の状況について触れられていますが、これも参考となる内容です。なお、Biosphere 2は現在、本書の当時のような研究は行われていませんが、多目的な研究や地球環境に関する教育施設として運営が行われています。 "Biosphere 2" でWeb検索をお勧めします。