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ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫)
 
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ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫) [文庫]

早狩 武志 , バーニア600
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「あたし…本当はちっちゃな頃から」ずっと好きだった幼馴染みから受ける突然の告白―そうして始まったのは、バラ色の生活ではなくって…事件だった!?身に覚えのない嫌疑をかけられ、途方暮れる湯佐俊紀の前に現れた助っ人は、ミステリー研究会の会長・佐倉井綾であった。推理に行動に何かと大胆な綾と、沈着冷静でちょっぴりヘタレな俊紀。そんな名(迷?)コンビによる調査は始まったのだが…。早狩武志が贈る青春ミステリードラマが一迅社文庫に登場!はたして、俊紀は身の潔白を証明できるのか。

登録情報

  • 文庫: 251ページ
  • 出版社: 一迅社 (2008/9/20)
  • ISBN-10: 4758040281
  • ISBN-13: 978-4758040280
  • 発売日: 2008/9/20
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 「青春」とはいったい何なのだろうか。恋愛がテーマなら恋し恋され振り振られ。
最近は性体験も若年化が進んでいるらしいが、それでも青春とはピュアで、どこか甘く、それでいてほろ苦いものだと漠然と思っていた。この小説を読むまでは。

 この小説は主人公が告白したくとも出来ず、手も出せなかった幼馴染から呼び出され、
告白されるところから始まる。「あなたの子供を妊娠した」と。
 当然身に覚えすらない主人公。そんな告白シーンを偶然見ていたヒロインの探偵娘の助けを借りて、最愛の幼馴染を孕ませた野郎を突き止める、というのが今作のおおまかなあらすじだ。
 青春って一体何だろう。

 好きだった子も別の男と付き合い、主人公も悲しみを背負いながらも新たな恋に進んでいく。こうして見ると面白そうに感じるかもしれないが、別にそういうこともない。
 幼馴染にとことんまで利用される主人公。彼女が寝取られたことを知り、彼女の本性にショックを受け、それでも彼女に一途な恋心を抱き続ける。
こうして書くとなかなかに不憫な境遇だが、それほど共感は出来なかった。
 主人公は幼馴染を愛しているし、そのことを悩んだり具体的に口にだしたりもしているが、まあそれだけである。主人公と幼馴染を繋げる具体的なエピソードがあれば違ったのかもしれないが。
 そして作品の中で、強烈な輝きを発している幼馴染、水野美佳。
主人公をいいように使い、それでいて何の罪悪感も抱いていない様子は尊敬に値する。
主人公は一体どこに惚れたのだろうか。少なくとも作品上では「一見可愛らしく無邪気だが、その実腹黒い」としか判断できなかった。
「母は強し」とは言うがそういうことではないだろう。

 さて、裏表紙には「早狩武志による青春ミステリードラマ」とか書かれている。
ミステリー部分は正直お粗末だが。そもそも登場人物が少ないので犯人は容易に想像できる。トリックとかそういうものも特にない。これに関しては話が話だからしょうがない気もするが。期待する人もまずいないだろうが、この作品にミステリーなど求めてはいけない。

 そして「青春」部分。ここはそう悪くないと思った。クールでどこかおせっかいな探偵娘の内面の変化。どこかドギマギした二人の関係。急激に、それでいてゆったりとながれる空気。上ではああ書いたが、こうした描写は悪くないと思った。
 ただそれが作品全体でどれだけ機能しているかというのは別問題だが。

 結論を言えば駄作。さまざまな要素が出来の悪いパッチワークのように組み合わさっていて、頭を捻る様な読後感しか生まれない。探偵娘だけが救いである。
 確かに青春要素は悪くはなかったが、こんな不純物が大いに混じった作品よりは他の作品を読むことをお勧めする。
 とりあえず普段ヘタレな主人公(医者の息子)に見せ場を用意したかったのはわかるが、不整脈でぶっ倒れた女の子にカッターナイフ使って開胸マッサージはやりすぎだろう。
 まあその後の描写を見る限り未遂だったようではあるが、それはそれで「不測の事態に持ち前の知識を生かして落ち着いて対応」どころか「テンパってわけのわからないことを言い出した」に見えてくるのが救いようがない。

 最後は作者のあとがきから引用する。
「興奮して頭に血が上ってしまうような話ではなく、幸福感に包まれながら安らかな眠りにつけるような物語が書きたい――日頃感情的な起伏の激しい物語を求められる機会が多いからでしょうか。突然ふとそんな想いを抱いて、とくに発表の場のあてもなく綴り始めたのが、この『ハーフボイルド・ワンダーガール』でした」
 寝言は寝て言え
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27 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
正直期待外れ 2008/10/19
形式:文庫
ミステリーものを読んでる気がしなかった。
謎という程のものはなくグダグダとした展開が続き、不快な登場人物も相俟って読後感も悪く感じた。

元が同人作品らしく著者が自分の書きたいものを自由に書いたという印象が強い。
また、著者の本職がPCゲームのシナリオライターのためなのか違和感のある描写がちらほらと。
絵やBGM、CVなどがあればまた違った印象になるのかもしれないが純粋な読み物としてはマイナス。

一応最後まで読みきったものの、面白いと思える部分がほとんどなく残念な作品だった。
このレビューは参考になりましたか?
31 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 黒猫飼い VINE™ メンバー
形式:文庫
高校の生徒間にトラブル発生、調査に乗り出すミス研部長、とここだけ見れば典型的学園ミステリ。
しかしトラブルの内容は「身に覚えもないのに妊娠の責任をおっかぶせられかけている少年」という妙に生々しいというか、現実味のあるもの。
この、学園ミステリのステロタイプを踏襲したように見せかけて微妙に外したところが、この作品が大きな魅力を持つ要因である。

純粋な推理部分だけを抜き出せば、他愛ないものだ。読者は遅かれ早かれ「犯人」が誰かわかるだろう。
だからあくまで重要なのは、事件が終わるまでの過程と、それ以後だ。

この小説には妊娠・恋愛だけではなく、別れやら進路やら、“青春”のトピックがこれでもかと詰め込まれている。
そして、探偵役のミス研部長も、決してずば抜けた能力を持っていたりしない。ミスもよくするし、悩むし戸惑う。

「普通の人間が、問題に直面して、間違い悩み戸惑いながら、答えを見つけていく」・・・そう、これはミステリの体裁をとりながら、その実超ストレート青春小説なのだ。
登場人物は関西弁で表現すれば「気ィ使い」ばかりで、読んでいてもどかしい。でもこれが青春だろう。ラストにはそのもどかしさも晴れて、温かく優しい読後感が楽しめる。

キャラクター造形も好感が持てるし、文章力も安定している。読んだ後、「いい小説を読んだな」という気分になれるラノベだ。
以前「片手間ヒロイズム」のレビューをしたときに「既読の一迅社文庫の小説の中では暫定ベスト・ワン」と書いたが、1位はこれに入れ替わることになる。さあ、これを超える作品は、現れてくれるだろうか。
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