本書を手に取ったとき「あれっ?」と思った。
表紙や帯に書かれた「世界を変えてみる留学」「人気NO.1留学ブログ」。
そんなキーワードからの連想を見事に裏切られたのだ(編集者さんごめんなさい)。
中身は横書き、みっちり、堂々の350ページ(!)はっきりいって「ずっしり重い」。
ちまたに「留学ブログ」は多いが、それらの主なコンテンツである、
「著者が、どのように留学を志し、どのように準備し、どのように受験し、
初めてかの地に降り立って・・・現地の生活スタイルはどうで・・・」
等という記述は、ざっと冒頭の10ページほどしかない。正直、読み終わった後も、
著者についての知識はそれほど増えた気はしない。
それ以降数百ページはすべて、
「ハーバード・ケネディスクールで行われた実際の授業」
「著者が飛び込んだ公共政策関連のインターンシップの世界」
などの、【再現】といっても過言ではない、実に詳細かつ熱のこもった「記録」なのだ。
飛び交うキーワードは
「マイクロファイナンス」「命を守る逆マーケティング」「”沈黙する教授”が教えるリーダーシップ論」
etc.etc....
思わず、膝を正して読み進めてしまう、これはまさに、「講義録」だ。
わずか2000円弱の金額で、ハーバード・ケネディスクールの授業が【体感】できてしまう。
著者の目線はまっすぐで、鋭い論理的思考力と公平なバランス感覚が感じられる。
「公共」に対する想いをどのように形にしていくのか。全世界的にホットなこのテーマを考えるにあたり、
この本は最高のガイドだ。
予想は裏切られたが、この知的刺激と熱い志を感じられる本との出会いに感謝。