タイトル、ジャケットはB級くささがプンプンするが、内容はいい。「プラトーン」
が流行った時は「○○プラトーン」、「プライベート・ライアン」が流行れば「プラ
イベート○○」みたいなもので、いつの時代でもあることである。だが、ジャケット
まではバチるのはちょっと痛い。
でも、「ハート・ロッカー」と間違えて見た人はこの出会いを神に感謝するだろう。
私は「ハート・ロッカー」よりもこちらを断然オススメする。イラク戦争が舞台の数
ある映画の中でも、出来はいい。米海兵隊員が主役ではあるが、民間人、武装勢力を
平行して描いており、アメリカ映画ではマネの出来ない切り口でイラク戦争を切り取
って見せるあたり、さすがはイギリス映画だ。皮肉やユーモアも上手く使うことで、
よりこの事件のグロテスクさを浮かびあがらせている。
ハディサという町で現実にあった、米海兵隊による民間人虐殺事件を描いた映画で、
なぜ米軍はイラク人に嫌われるのか、なぜ米軍は民間人を殺したのか、この映画をみ
れば分かってくるだろう。
この映画のラストを見ると、「華氏911」でマイケル・ムーアが通りかかる連邦議会の
議員に語りかけた言葉が思い浮かぶ。
「なぜ、あなた自身がイラクに行かないんですか?なぜ、あなたの息子さんを兵隊と
してイラクに行かせないんですか?」
イラク戦争は本当に陰惨な戦争である。