シングル「SPROUT AND THE BEAN.」で初めてニューサムを聴いた時には美しいハープの調べと子どもの様なクセがあるが無垢なヴォーカルにノックアウトされました。
なにしろレコード店では「変な音楽・お薦めコーナー」にデイム・ダーシーと共に陳列されていたのは、そのあまりにもピュアな感じがアウトサイダーアーチスト的に捉えられていたのでしょう。
久し振りに聴いた本作では上記シングルの先入観が変わるスケールの大きさを見せてくれています。
ヴォーカルも子どもの様な不安定さが消えて皆様が良く比較されているケイト・ブッシュにますます似てきました。
錚々たるミュージシャンやプロデューサーに囲まれて十数分の大曲を唄う彼女は、まるでメジャーリーグにドラフトされた田舎の高校球児が5年後には代理人にスコット・ボラスがついてヤンキースでプレーしている様な感じで、ちょっと遠くに行ってしまった感覚が御座います。
ファンとして初期の音のままで居て欲しいと思うと同時に、彼女が果たしてどこまで行ってしまうのかを観たいという相克に悩んでいます。
さらに好みを言わせて頂けば、ルックスは無理にセクシー路線に行かずとも良いのではないか、と思いました。
三枚組は続けて聴くには重いですが、良心的な価格には感謝です。
アメリカとイギリスの違いは有るにしても音楽から感じられる田園的情景と、童女的な声に反してシリアスな歌詞から、ヴァージニア・アストレーがお好きな方にはお薦めです。