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ハンス・ロスバウト(1895-1962)の芸術
 
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ハンス・ロスバウト(1895-1962)の芸術 [Limited Edition]

ロスバウト(ハンス) CD
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ディスク:1
1. ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調K.218(モーツァルト)
2. 交響曲第92番ト長調「オックスフォード」(ハイドン)
3. 交響曲第104番ニ長調「ロンドン」(ハイドン)
ディスク:2
1. ピアノ協奏曲第5番変ホ長調op.73「皇帝」(ベートーヴェン)
2. ピアノ協奏曲第2番ハ短調op.18(ラフマニノフ)
ディスク:3
1. 交響詩「フィンランディア」op.26(シベリウス)
2. 悲しきワルツop.44(シベリウス)
3. 交響詩「トゥオネラの白鳥」op.22-3(シベリウス)
4. 組曲「物語の情景」op.25~第3曲 祭り(シベリウス)
全6曲を見る
ディスク:4
1. 協奏的音楽op.10(ブラッヒャー)
2. ピアノ協奏曲第2番op.42(ブラッヒャー)
3. バレエ「ペトルーシュカ」(ストラヴィンスキー)
ディスク:5
1. 管弦楽のための3つの小品op.6(ベルク)
2. 管弦楽のための6つの小品op.6(ヴェーベルン)
3. バレエ「アゴン」(ストラヴィンスキー)

商品の説明

内容(「CDジャーナル」データベースより)

あえて色づけなどせずとも、書かれた音の実質を聴き取って精確に音にすれば音楽になる、という極めて端的で理の立った演奏スタイル。十二音作品だろうと古典曲だろうとスタンスに変わりはない。するど過ぎず語りにオチず、作品の仕掛けや響きの構造、いわば音楽のかたちを実にクリアに見せて聴かせる。なるほどブーレーズやベリオなど現代曲の初演を数多く手がけたことが頷ける。出色はやはりブラッヒャーやベルクだが、音色変化の仕掛けを精緻に聴き取って透明なハイドン、シベリウスにも独自の面白さがある。

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形式:CD
ハンス・ロスバウトの演奏を語るのに、ユーモアだとかウィットだとかは、ほとんど入り込む隙がない。
たとえ、作曲家がユーモアを交えてナンセンスな音を書き込んだとしても、ロスバウトは大真面目な顔で楽譜を読んだことだろう。

パパ・ハイドンことヨーゼフ・ハイドンの作った交響曲など、オーケストラを細部に至るまで掌握し、機械ではないかと思えるほどに整然とした演奏を繰り広げる。しかし、その整然さが、縦割り的な印象を与えないところが、ハイドン研究家のロビンス・ランドンのお気に入りとなった要因なのではないだろうか。その演奏は、まるで組み木細工の工芸品のようである。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でも、そのむせ返るような情感をなるべくカットし、作品を突っぱねて演奏している。作品に共感を寄せるのではなく、徹底的に対象化し、その楽譜から確実に読み取れることのみを掬い取ろうとしている。ユリアン・フォン・カーロイのピアノも、情感に偏ることなく、ガッチリとした安定感で、この曲をものにしている。

演奏者のほうで懇切丁寧に注釈を加えなくても、楽譜が全てを物語っているのだから、楽譜を徹底的に読み込んでなるべく精緻に実音化しようというのが、ロスバウトのスタンスだ。ボリス・ブラッヒャーの協奏的音楽では、複雑なテクスチュアを手際よくまとめ、ストラヴィンスキーの一連のバレエ音楽では、ごまかしの一切ない、思い切りのいいオーケストラ・コントロールで、ガッチリとまとめている。
その完成度の高さは、思わず冷血漢と叫びたくなるほどのものだが、むしろ冷血漢であることにこだわりを持っている風でもある。

しかし、ロスバウトが音楽を無表情で演奏することに喜びを見出しているわけではないということは、ジャン・シベリウスの一連の作品を聴けば、なんとなくであれ、わかると思う。ロスバウトは徹底してオーケストラをしごきあげて演奏しているのだが、その音楽からは、誇り高さや豊かな叙情性といったものがにじみ出てくる。

ロスバウトは、ともすると演奏家が陥ってしまいがちな主観的な決めつけをなるべく回避し、楽譜に忠実であろうとする。それは、楽譜に並べられた音符をただの音の羅列と見做すのではなく、音と音の繋がりの論理を読み解くことである。ロスバウトの、それこそ打ちっぱなしのコンクリート建築のようなサウンドは、音を羅列しているのではなく、楽譜をロスバウトなりに論理的に読み解いた結果なのである。
ロスバウトの音楽が冷徹だとするのであれば、それは結果として冷徹なのではなく、冷徹であろうとする結果であり、冷徹であろうという意志を貫徹しているところに、ロスバウトの芸風の面白さがある。
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