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ハングルの誕生 音から文字を創る (平凡社新書 523)
 
 

ハングルの誕生 音から文字を創る (平凡社新書 523) [新書]

野間 秀樹
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,029 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

ハングルは、15世紀に朝鮮王朝で創られた〈文字〉である。精緻な「音の分析」をもとに創られたこの文字は、現代の言語学者も驚嘆するほどの〈緻密な仕組み〉を備えている。

これほどの文字を、第四代国王・世宗(セジョン)と、彼に仕えた若き秀才たちはどのように創ったのだろうか?

また、当時の朝鮮は、行政を執り行う際の文書も、歴史を記述するのも、風景や人情を詠む詩歌も、すべてに漢字が用いられてきた。しかも、隣り合う中国との外交などでの付き合いもある。日本以上に、圧倒的な漢字文化のまっただなかにあった当時の朝鮮で、文字革命はいかに行われたのか?

ハングルの仕組みを〈言語学的〉に、そしてその成り立ちを〈歴史〉から見ていくことで、〈奇跡の文字ハングル〉の合理性、秘められた可能性を探っていく。

内容(「BOOK」データベースより)

現代の言語学者も舌を巻くほどの精緻な「音の分析」によって、一五世紀の中頃、“ハングル=訓民正音”は創られた。圧倒的な漢字文化のまっただなか、合理的な仕組みと、美しさを兼ね備えた文字を、国王と若き学者たちは、どのように創ったのか?「音が文字になる」奇跡の瞬間を、ハングルの創生とともにたどる。

登録情報

  • 新書: 384ページ
  • 出版社: 平凡社 (2010/5/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4582855237
  • ISBN-13: 978-4582855234
  • 発売日: 2010/5/15
  • 商品の寸法: 17.4 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (18件のカスタマーレビュー)
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31 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By チャックモール トップ500レビュアー
形式:新書
ハングルという世にも精巧な文字体系について、その前史から誕生、発展までを説く大著。

ハングル解説本はそれなりに多いですが、本書では特にハングルが生み出される過程について多くのページが割かれており、やはりそこが面白い。
宮廷のエリートたちがその能力をフルに使って一つの文字体系を生み出す過程は、まさに一つの思想体系を生み出すほどの大作業。
「ここまで深く考えて作られていたのか」と、多くの発見があります。
それにしても、600年も昔にこれほどの知のプロジェクトが行われていたことには感嘆せざるを得ません。

ところで、あとがきなどを読むと、本書は「気軽に読めるハングル本」として依頼されたものらしいのですが、著者のこだわりによって結果的に300ページを超える超大作となってしまったみたいです。
しかも、文章はちょっと大げさで、まさに「ハングル叙事詩」といった風情。
正直、ところどころ微苦笑を誘われたりします。

そんなこんなで「気軽に読める」ということはありませんが、テーマの面白さもあり、厚さのわりに一気に読める一冊です。
このレビューは参考になりましたか?
28 人中、20人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ishilinguist トップ500レビュアー
形式:新書
 ハングルというのは、数ある文字の中でも唯一の製作者や、その過程が確認されている稀有な文字である。その形は何ともエキゾチックで多くの人を魅了する。漢字の陰に隠れてきた歴史的経緯はあるとはいえ、色々と魅力的で学ぶことに価値のある文字であることに違いはない。
 本書は新書という形式からするといささかボリュームがある。その歴史的形成から現代の携帯電話やインドネシアでの使用までを追跡した包括的なものである。その成立を学ぶことには当時の東アジアの文字文化の文脈、一般言語学の理論や知見が盛り込まれており、大胆な言語を巡る知的冒険にいざなう一冊に仕上がっている。日本語に対する新たな理解にもつながるものである。
 特に前提知識は必要なく読めるが、朝鮮・韓国語学の相当程度の深い研究成果に裏打ちされたものである。その後の勉強の指針も示されている。

追記
 確かに野間先生の情熱的なレトリックはともすれば危ういところがある。しかし学術的な裏付けはみなしっかりしている。
 また、ハングルがその後、朝鮮半島の歴史上表舞台に出てこないことは事実であるし、また今の日本と朝鮮半島の国々の間に民族・政治・歴史的に大変デリケートな問題が横たわっていることも当然承知している。一部の半島の非合理的な勢力には我々日本人は毅然とした態度で臨むべきだとレビュー子も考えている。しかし、それと文字や言葉の文化の問題を混同してはならない。批判的な姿勢をとるにしても、その背景となる歴史や文化に対する知識を必要とするのは当然のことである。
このレビューは参考になりましたか?
41 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
良書です。 2010/6/20
By AA VINE™ メンバー
形式:新書
ハングルに関する一般向けの浩瀚な概括をした良質な書籍が、新書という参照しやすいメディアで、手頃に入手できるというのは、これはとても有り難い話です。巻末の索引や参考文献も圧巻です。

 本書ではそれに加えて、実に広い言語学分野の散策が可能であると言うことも、大きな魅力です。
 音韻論から文字論、形態論に始まり、言語史、日朝漢の比較書記論、規範的言語論などの社会言語学や社会史、認知論など、ハングルをテーマとすることで、実に様々な視点を、相互の関連性を保ったまま、一つの書籍に無理なくパッケージ出来るということ、これは確かに希有なことであると、素直に感じます。
 
 内容に関して異論が出てくるのも当然でしょうが、言葉に感心がある者ならば、読んで損をすることはまずないでしょう。
 内容についてひとつ疑問点を付け加えると、ハングルという文字体系の優秀さについて、多少評価が一面的であるように感じました。朝鮮語にとってハングルが如何に優れていても、例えば英語などのように、複雑な音節構造、母音と子音の両様に振る舞うr, l, nなどの音素を持った言語について、ハングルのような表記システムが、著者も言うゲシュタルトなどの面で、どれだけ実用的に適用出来るかというと、かなり怪しいのではないかと思ったりします。まぁ、そのあたりは、別の形できちんと論じるべきものなのかも知れませんが…。

 しかし、総じて、ハングルに対する著者の入れ込みが伝わり、読んでいるこちらもその著者の思考の磁場に吸い込まれ、知的興奮を味わえる、実にいい本だと思いました。
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