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22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
70年代の知る人ぞ知るカルト作、祝!DVD化!,
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レビュー対象商品: ハロルドとモード/少年は虹を渡る [DVD] (DVD)
昨年より企画興行され、“あの時代”のアメリカ映画が大好きな映画ファンたちに静かなる支持を受けている「70年代アメリカン・ニューシネマ特集」。中でも、大きな期待を以て上映されていたのが、ロバート・アルトマンの「ナッシュビル」と、ハル・アシュビーによる今作であったと思うのだが、その2作が、な、なんと、相次いで初DVD化にして廉価版で登場!本当に、パナマウント・ホーム・エンターテイメント・ジャパンさん、あなたはどれほど素敵なの(笑)。一部でカルト的ファンを持つ今作、あらすじはゴッドキングエンペラー氏が詳細に語っておられるので、そちらにお任せするとして、今作の魅力は、まずは、主人公ハロルドのユニークなパーソナリティに拠るものであろう。 いきなり、大邸宅で首吊り自殺を図るハロルドを横目に見ながら、まるで意に反さぬ様子で平然と電話で話し込む母親の姿に、こりゃなんだと思いつつ、実は、ハロルドは、狂言自殺愛好家な事が分かるオープニングからして、人を食った面白さに溢れている。 ただ、彼は、ただの変わり者ではない。実際、霊柩車を乗り回し、折に触れ、様々な自殺ごっこに興じるハロルドの感覚は、おふざけの中にも、ナイーヴで抑圧された自意識と死生観がはっきりと見て取れる。 そんな死に取り憑かれたハロルドが、生への希求を感じる対象となるのが、80歳のモード。死と向かい合っている彼が、唯一心を通い合わせる事の出来るのが、同じく葬式愛好家で自動車泥棒を繰り返す老婆なのだ。 孤独で自閉的な少年が、天真爛漫な老婆と共鳴し、生きる物の尊厳を教えられ、恋に落ちる。 ふたりの不思議な、しかし純粋な恋の顛末がどうなっていくのか、是非御覧頂きたいが、奇妙なテイストに彩られたこのファンタジー、ラストの主人公の行動が、ニヒリズムや死に逃げ込もうとする同時代の若者たちへのアシュビーからの“答え”になっていたようにも思える。 ハロルドとモード、それぞれを演じたのはバッド・コードとルース・ゴードン。どちらも忘れられない名演だが、コードは、アルトマン一家として注目されるも、これ以降長らく姿を消した。 思わずサントラ盤が欲しくなる気にさせる楽曲たちの数々はキャット・スティーヴンス!この人には、イエジー・スコリモフスキーの、あの絶叫的な「早春」のテーマ曲もあったな。 監督のアシュビーは、ニューシネマ・エイジの代表的監督、威光高に反体制を叫ぶ事なく、繊細な中にも知的でシニカルな映画を撮り続けた。 脚本は、コリン・ヒギンズ。こちらも、このほど、初DVD化なった傑作「ファール・プレイ」を手掛けたコメディの名手だ。 そして、奇しくもふたりは、1988年、同じ年にこの世を去っている。
17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
パラマウントさんはイイ仕事をしてますね!見直しました!,
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レビュー対象商品: ハロルドとモード/少年は虹を渡る [DVD] (DVD)
まさか、このカルトの名品がDVDになるなんて驚き桃の木です!この映画はつい最近劇場で見たばかりでした。発売元の天下のパラマウントさんは、「ナッシュビル」「アメリカを斬る」「素晴らしき戦争」「ファール・プレイ」という風に次々と低価格の昔懐かしい映画のDVDを 連打してくれます。ホンマに夢のようです。これからどんな傑作がDVD化されますか、楽しみ が尽きません!ひたすら感謝です!ありがとうございます。
18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
☆80歳の老婆と19歳の若者が心と愛を通わせる現代のメルヘン物語☆。,
By ゴッドキングエンペラー "大神大王皇帝" (日本国) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ハロルドとモード/少年は虹を渡る [DVD] (DVD)
☆コレはじつに着想がユニークで面白い、摩訶不思議で複雑怪奇な【アメリカン・ニューシネマ】である。80歳の老女と19歳の若者が心と愛を通わせる!という、現代のメルヘン物語だが、現実の世界では到底あり得ないと思える事を平然?と実行しながら、そこに詩情とユートピアを感じさせるところが見事で秀逸である。畑から見ればぶっ飛んだ不条理な設定ながら、奇妙なリアリティーと哀愁が随所に醸成している。監督は『チャンス』や『さらば冬のかもめ』、『800万の死にざま』等のハル・アシュビーで、脚本がコリン・ヒギンズ。本作はのちに戯曲化され、多くの名女優たちが演じている。ハロルド(バッド・コート)は金持ちの1人息子。まだ若いのに生きる意欲よりも、死ぬ事に熱心である。趣味は「自殺」?すること。どうやらこれは、彼が属する階級社会への抵抗でもあるらしい。ブラックユーモア感覚あふれるバラエティー豊富な自殺のテクニックの描写がまずおかしくて笑わせる。首にロープを巻いてぶらさがったり、浴室で血の海にひたったり。そのたびに 母親はビックリ仰天する。もうひとつの悪趣味?は、自殺の合間にお葬式に行くことだった。誰のお葬式だろうと関係ない。そこでハロルドは79歳の老女モード(ルース・ゴードン)と知り合う。なんとも風変わりな老女だった。戦時中に夫をナチス・ドイツに殺され、彼女自身も収容所に入れられた経験を持つが、戦後アメリカに渡り、今は廃棄された鉄道の車輌に住んでいる。彼女の生き方はハロルドと正反対だった。何事にも明るく陽性であり、自然を楽しみ、絵や音楽を愛していた。こんなモードの魅力にハロルドはすっかり参ってしまい、彼自身の生き方も変わってきたようだ。しかし、80歳を迎えた日、モードは、他の世界を見てみたいと睡眠薬を大量に飲み、この世から去ってしまう…。映画はハロルドが生まれ変わることを暗示して幕を閉じる。ロバート・アルトマン監督作品『BIRD☆SHT』で、身体に羽根をつけて宙を飛ぼうとする少年ブルースターを迷演?したのが記憶に新しい、バッド・コート君のエキセントリックな存在感が特に印象深い映画です☆。
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