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ハル (文春文庫)
 
 

ハル (文春文庫) [文庫]

瀬名 秀明
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

魂を感じさせる妻そっくりのヒューマノイド、幼い日の記憶のなかで語る科学館のロボ次郎、地雷撤去のため、探知犬と共にタイ東部国境をゆくデミル2、玩具として売られたロビタ―機械と人間をむすぶ切なく感動的なドラマが、現代科学の周到な知識のもと熱を孕んだ筆で描かれる。間近に迫る「あした」の物語。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

瀬名 秀明
昭和43(1968)年、静岡県生まれ。東北大学大学院薬学研究科(博士課程)在学中の95年『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞し、作家デビュー。小説の著作に、第19回日本SF大賞受賞作『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』などがある。科学ノンフィクションのジャンルでも精力的に執筆活動をしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 440ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2005/10/7)
  • ISBN-10: 4167679582
  • ISBN-13: 978-4167679583
  • 発売日: 2005/10/7
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 汲平 VINE™ メンバー
形式:文庫
ロボットとの共生をテーマに5編の中編小説が収められており、各編の間に人類滅亡後(?)に自立するロボットを描いた作品が挟み込まれるという構成。
生まれた時にテレビがあった世代とそうでない世代で映像に対する感覚が異なるように、生まれた時にロボットがあった世代とそうでなかった世代との間にはどんな感性の違いが表れるのか。作者はそれを認知そのもの、あるいは生命のアイデンティティにまで敷衍する。幸か不幸か現在のロボット達は、私たちのアイデンティティを脅かすほどには優秀ではない。だが、近い将来そんなことを考えなくてはならない日が来るのだろうか。この作品は、面白うてやがて恐ろしい。

鉄腕アトムがあまりに強烈なインパクトで、ロボット工学の可能性を狭めてしまったという話は、興味深かった。

ところで目次を見てもう一つ考えてしまった。「ハル」「夏のロボット」「亜希への扉」、ん~、じゃあ冬はどこ?

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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 常に独自の路線、というかテーマを追求している瀬名秀明。今回はロボット。本作の中で書かれるロボットたちは常に何らかの形で人間と関わっている。子どもの遊び相手、科学館の案内役や、地雷探査だったり。ロボットが密接に人に関わるようになったとき、何があるのか。そしてロボットに心はあるか。心というか魂、かな。リアルとSFの混同。ただ、そう遠くはないかもしれない。

 文庫版では『ハル』に改題されているが単行本版の『あしたのロボット』のほうがいい形だろう。改題した理由はあるだろうが、本作で書かれているのは現在ではなく未来。あしたの物語たちである。あした、という手が届きそうで届かないという感覚も、個人的に好きかな。

 面白いと思ったのはロボットを通じて人間の存在も見つめ直しているところだろう。これは、なかなか斬新で、かつ恐くもある。「夏のロボット」で人間を見つめ直し、最後の「アトムの子」でロボットを作ろうとする。「夏のロボット」と「亜季への扉」で感じた切なさは響く。人間以上にロボットと関わろうとしながらも感じる限界。

 そのような思いの抱きながらも限界を超えるところにたどり着きたいのかも知れない。それが人間の、その畑の人間としての思いなのか。

 長編にしてひとつの話を書くのでなく、連作中編という形で微妙にリンクしながら読めるのがなかなか。長編じゃおそらく読み応えがなかったのだろう。様々な“あした”を書きたいからこその連作集というのは、ただの設定だけじゃないはず。あとがきでも「現在を生きる私たちがどのように未来と付き合うか」と瀬名自身が記しているが、それだけ“あした”の方向性や改めて現在を見つめ直すことは必要なのだろう。このあとがきでもなかなか面白いんじゃないかと。思ったわけだが。

 これからまた小説を精力的に書いていくようで、どのような手腕を発揮してくるか、どんなテーマで書き上げるのか楽しみだ。
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By hamachobi トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
瀬名秀明と言えば、『パラサイト・イヴ』、『BRAIN VALLEY』が有名だけど、私的には、『デカルトの密室』を始めとするロボットモノのほうが好き。この『ハル』もそのタイトルどおり、ロボットモノ。

ロボット、ヒューマノイドと言ったほうがいいのか、ここのところ、瀬名秀明の小説や評論には、ヒューマノイドを題材にしたものが多い。この『ハル』は、「2001年宇宙の旅」に出てきたHAL2000からその名を取られているように、ロボットを題材にした連作短編集。『デカルトの密室』に先駆けて、2002年10月に出版され、収録されている作品も2000年から20002年にかけて書かれたもので、瀬名秀明のロボットモノの初期のものに当たる。

どれも良かったが、特に良かったのは、「見護るものたち」、「亜希への扉」と「アトムの子」。
「見護るものたち」は地雷除去に従事する地雷犬とロボットとタイの少女の関わりが切ない。
「亜希への扉」は、ロボットを仲介とした小学生の少女とロボットコンサルタントの関係がよく描かれている。
「アトムの子」は、アトムを実際に作ろうとするロボット技術者たちの情熱とアトムがロボットの発展に持つ意味が考えさせられた。

どれもロボットを題材にしてはいるが、そこに描かれているのは、「人間とは何か」、「生命とは何か」という深い問い。考えさせられました。
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「ハル」
瀬名さんについては、「パラサイト・イブ」はあんまり好きでなかったのですが、「ブレイン・ヴァレー」ですごくはまって、「あしたのロボット」を図書館で借りて読んでいたの... 続きを読む
投稿日: 2009/3/20 投稿者: プルート
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投稿日: 2009/3/14 投稿者: kirin70
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投稿日: 2007/3/25 投稿者: ニャンゴロ
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著者の長編『パラサイト・イヴ』と『ブレイン・ヴァレー』は全く合わなかったので、著者の作品は購入をためらっていました。しかしこのページのレビューを拝見して、レビュア... 続きを読む
投稿日: 2006/10/2 投稿者: injunjoe
いい話なんだけど、希望がない…。
ロボットと人との境目は何か?ということを考えさせられた。... 続きを読む
投稿日: 2005/12/13 投稿者: maru
スピリチュアルな方向さえなければ……
読んでいてちょっと悲しくなってしまったのだが、もはやロボットをネタにしてもSFにはならないのだ。ロボットそのものにはもう驚きの要素はなくて、現在の状況から演繹でき... 続きを読む
投稿日: 2005/11/11 投稿者: ただただし
ロボットを題材にした近未来短編集
『あしたのロボット』の文庫化。収録作品は「ハル」「夏のロボット」「見護るものたち」「亜紀への扉」「アトムの子」「WASTELAND」。... 続きを読む
投稿日: 2005/11/3 投稿者: 青木みや
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