無限の住人をまったりと長期連載しつつも、他でちょこちょこと短編をものしている沙村さんの短編風味の続き物。
元々むげにんもユーモアセンスがあるから長期連載出来たのであり、
お引越しやシスタージェエレーターでも確かにあると確信できたユーモアの部分、つまりギャグ主体となっております。
またネタの多いこと。1コマにもなんか入れないと不安でたまらない神経症でも患ってるのかと思うほどネタ三昧。
だから読むのに意外と時間かかります。あとで何度も読み返すので、更に時間かかります。お得な一冊です。
ネタはオタクネタというよりもサブカルネタ。今の若い人にはわからないかもですが、
その昔、オタク以外にもサブカルという別層があり、漫画マニアは意外と両端に別れていたり
別れていなかったり、いがみあったりなんだり、でも結局同じ穴のむじなだったり
色々あったのです。
「ネタはわからなくてもいい」という発明もその昔に発明されたものであり、
わからなくても面白い、わかったほうがより面白い、というギャグ漫画特有の技術も、
おそらく沙村さんの年齢あたり、あるいはそれ以上の世代の人にはツーカーであって、
ある意味でアラフォー以上の人が楽しむためにあるような漫画なのでした。
もう一つ。沙村さんの特徴というか売りである文学的叙情ももちろんあります。
そしてもう一つの売りであるお兄ちゃん大好きの女キャラももちろんいます。
更にアナザーワンな売りである苦悶な表情の少女の姿ももちろんあります。
要は沙村さんの持てる要素を結集した決め球です。
全力で放ってくれてるので是非打ちましょう