日本人がハリウッドで成功するのは難しい。これはハリウッド=世界市場だと考えると絶望的な思想だが、アメリカ人のための映画を作っているのであれば話は別だ。日本映画市場でアメリカ人が大成しないのと同じだからだ。中田監督の渾身のドキュメントで語られていたのは、やはりアメリカ映画はアメリカ人のために作られているということだ。2年間LAに住んでいて1本しか撮れない中田監督も辛かっただろうが、勝負作だった「リング2」が全米興収7600万ドルという時点で「次」の門は狭まった。一瀬隆重プロデューサーは現在のハリウッドに於いて、まともなポジションに就いているただ一人の日本人だが、一瀬Pレベルでも前向きな発言はなかった。だからジャッキーもJ・リーもC・ユンファも母国へ舞い戻るのだろう。渡辺謙だって製作を兼ねれば、すぐに結果が求められることになるだろうし・・・。ピージャクがNZで撮り、製作者たちがドイツや中国、そして日本資本をアテにするのも本作を観るとよくわかる。だってハリウッドは「工業製品を作っている」とエグゼクティブが答えているのだから。映画は「興行」から「ビジネス」に変わった。これは日本でも同じことだが、俳優も監督もスタッフも「工業製品規格」のコマでしかない、ということだ。スピルバーグやクリント、J・キャメロンにルーカスあたりは今後も自由に撮れるのだろうが、でも「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」でさえグリーンライト(製作GO)まで3年掛っているとは!3DだVFXだと、20年後には俳優っていうのはいなくなってるかもしれないね(笑)。ハリウッドで一旗、なんて考えている人は、本作を観てから考えるようにしましょう。星4つ。