結局、最後まで種明かしをしないままに突っ走った91分。SFパニック映画ということになるのだろうが、意外に金はかかっていないのかもしれない。特撮らしい特撮もなく、ふつうに(?)人間が死んでいき、人間を死へと追いやる何者かから逃げ回るだけなのだ。それでも見終わったあとに欲求不満が残らないのだから、それなりにうまくできているのだろう。惜しむらくは「ハプニング」が再び場所を変えて起こり、TV解説者の推論が当たってしまったこと。いかにもハリウッド映画らしいラストになってしまった。
マーク・ウォールバーグは「PLANET OF THE APES/猿の惑星」、「ディパーテッド」、「ザ・シューター/極大射程」など手元にあるDVDでもしばしば見てきたが、不思議なほどウォールバーグという役者自身は印象に残らない。何をやっても「トム・クルーズ」であるのとは対照的といっていい。しかし、このように追い詰められて困る役柄にはもってこいかもしれない。一方、妻を演じたズーイー・デシャネルのあの瞳はあまりにも印象的すぎる。演技なのか、地なのかよく分からないが、最初に登場してきたときの思わせぶりな表情は、ただの夫婦のすれ違いとは思えない深い事情を抱えているのかと勘ぐってしまった。