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ハブテトル ハブテトラン (ポプラ文庫)
 
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ハブテトル ハブテトラン (ポプラ文庫) [文庫]

中島 京子
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「ハブテトル」とは備後弁で「すねている」という意味。母の故郷・広島県松永の小学校に、2学期だけ通うことになった小学5年生の大輔。破天荒な大人や友達と暮らすうち、大輔は「あること」に決着をつけようと、自転車で瀬戸大橋を渡ることにする。著者唯一の児童文学。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

中島 京子
1964年東京生まれ。東京女子大学卒。日本語学校、出版社勤務を経て、1996年にインターンシップ・プログラムスで渡米、帰国後にフリーライターとなる。03年に『FUTON』でデビュー。『小さいおうち』で第143回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 255ページ
  • 出版社: ポプラ社 (2010/09)
  • ISBN-10: 4591120961
  • ISBN-13: 978-4591120965
  • 発売日: 2010/09
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
物語の舞台は広島県福山市松永。表紙カバーの折り返しには、《「ハブテトル」とは備後弁で
「すねている、むくれている」という意味。「ハブテトラン」は否定形。》とあって、
どこかまあるい感じのする方言が、作中をぽんぽん飛び交う。
東京の小学校で、学級崩壊、担任教師の責任転嫁などで、学校に行けなくなった
5年生の大輔が、母の故郷である松永に2学期の間だけ転校する。

いつもの中島京子さんの含みのある文体とは異なって、ぐいぐい突き進んでゆく力強さに、
ちょっと圧倒される。
そして、好ましくない状況にある子どもが、迷いながらもいまを乗り越えようとする、
『ザ・ピルグリム』(島村洋子著)や『卒業うどん』(服部千春著)などを思い出していた。

祖母の幼なじみのハセガワさんのぶっとんだキャラクターがものすごくいいんだな。
ゲタリンピック、プリントップ、潮崎神社のだんじり……トピックスも盛り沢山。
そして、東京にいたときからずっと引きずっていたある事を、自力で
どうにか解決しようと決意するにいたる、気持ちの揺れ。
これを決行しているシーンが、まさに表紙カバーの絵なのだ。
このことによって、大輔がぐっと自信をつけ、成長したことはまちがいない。

一母親の立場としては、実際、子どもをあちらにこちらに動かすことは、
あまり感心できたことではない。元の学校に戻ったからといって、
全てがリセットされているわけじゃない。大輔の今後の課題を残しつつも、
描かれた物語はこのうえなく爽やかだった。
大輔に、対等に向き合ってくれたたくさんの大人と友人たちとの交わりが、
彼を成長させ、心の風通しがよくなったという大輔のことばを信じるのみだ。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アイク トップ500レビュアー
形式:単行本
小学5年生の星野大輔は東京ではあれやこれやで登校拒否状態。
心配したパパとママのすすめもあってママの故郷の瀬戸内の小さな町へ「疎開」します。
地元の小学校に「留学した」彼が夏から冬にかけて海辺の町で経験した出来事と彼の成長を描いております。

作者自身が少年少女小説への感謝を込めて書いたということで確かに「大人の目線」からは非常に「懐かしい気配」があります。

海辺の町が舞台ということで現代の物語ではあるのですが、時間の流れは都会のそれとは違って感じられます。
でも、たとえば大輔が通う小学校での友達の一人がいきなりブラジル人だったりするのが絶妙に「現代のリアル感」を醸し出していますね。
パパだけでなくママがバリバリの仕事人だったりするのも同様です。

少年少女向けに書かれているということでサクサクと読めるのですが薄味と感じることはありません。大輔が経験する出来事や彼の感じたことのエッセンスが上手く抽出されていると言えばいいでしょうか。
あくまで大輔くん、只一人が物語の中心で彼以外の登場人物はパパ・ママを含めてすべてが「脇役」なのだ。
成長期の子供時代にはほかに目をやる余裕もなかったもんなぁ。

その上で脇役の味付けに手抜かりはなく大輔の祖父母や学友たちに魔女先生やお好み焼き屋のおっちゃんに至るまできちんと生きた個性を感じます。
正直言えば「訳ありの」長谷川さんとの交流をもっと読みたかったというのが大方の反応だと思うのですが、このバランスも狙った上でのことでしょう。
たまにはペースダウンして爽やかな気持ちになれる「読み物」も良いものです。
この夏は瀬戸内に出かけようかあぁ。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本|Amazonが確認した購入
これは著者初の児童向けのお話だが,波乱万丈で,面白い.大輔君はまずデャースケと呼ばれて仰天するが,すぐ新天地の学級になじんで行く.そして東京の学級崩壊の小学校から自分の応対のまずさが原因で,愛媛の今治(新天地から しまなみ海道 の向こう岸)に去ってしまったタマミに謝りたくて,自転車で今治行きをやってのける.当人はそれほどの大事とは思っていない所がいかにも小学5年生だが,大人から見れば無謀もいいところだ.同級生たちはさすがに驚いて,一目置くようになる.この学期だけで,大輔くんは大いに成長し,年明けからはまた東京の崩壊小学校に戻る自信を取り戻す.小学生たちの心の動きを的確に捉えた実に気持ちの良い作品.子供にも大人にも推薦.
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