タイトルどおり、あまくて、ほろ苦い短編9作のつめあわせ。
友達のカレシとこっそりつきあっている女の子の「友だちの彼」、
同棲している彼に、他に好きな子ができたと打ち明けられる女の子の「恋じゃなくても」、
同級生に片思い中の大学生の「甘く響く」、
中学時代の片思いの相手との再会から始まる「スリップ」、
ライブで知り合った先輩の友達と一瞬の恋をする女の子の「もどれない」、
カレシのケータイに残る他の女の子とのメールを見てしまった女の子の「こなごな」、
くだらない男だとわかっていながら好きで離れない女の子の「賞味期限」、
自分とはまったく違う頭のいいカレシの元カノに苛立つ女の子の「ねじれの位置」、
別れたカレシからのメールに返信してしまう女の子の「ドライブ日和」。
女の子といったけれど、主人公たちはほとんど20代くらいの女性。
この本に詰められたお話は、ほとんどがハッピーエンドではなくて
むしろどうしようもない恋の日常を切り取ったような、苦味のあるお話が多いです。
でも読んでいて湧き上がってくるのは、「恋ってあまいものなんだ」という想い。
登場する男性の多くは、無邪気にずるくて、
彼らに恋している主人公たちはそのことに傷つけられているのに
そのどうしようもない感じが、あまく感じる、そんなお話でした。
各話には、印象的にスイーツも登場して、そんなお話の印象を形作っています。